特許のこと、もろもろ

ペンタックス・K-7+D FA MACRO 100mmF2.8 WR
 円形絞りの機構は、もともとミノルタがはじめたもの。複数枚の絞り羽根の1枚1枚を独特のカタチにすることで、絞り込んでもボケの形状が多角形にならず円形に近くなるようにしたものだ。もちろんミノルタはすぐに特許を取得した(たぶん、円形絞り、のネーミングも一緒に)。しかしその特許がつい最近、切れた。そこでようやくペンタックスも円形絞り機構をレンズに搭載できるようになった(たぶん)。

 他のメーカーも同じように、特許に抵触しないような円形絞り機構を狙ったのだが、なかなか難しかったようですね ―― その後、ミノルタ、コニカミノルタ、ソニー以外にも、円形絞りを採用したところもあったようだけど、それはいわゆる「特許バーター」したんだろうと思う。
 それはともかく、この「特許のハナシ」というのはじつにデリケートでビミョウーなんです。メーカーの開発者の人たちと愉しく話をしていても、ぼくがひと言、「トッキョ?」と発言しただけで一瞬、皆さん“貝”になりシラける。
 「トッキョ」はアンタッチャブルな話題の1つなんですよ。


 ソコを承知の上で、もう1つ。
 同じように最近、特許の切れた“有名なモノ”がある。 多くのメーカーがずっと狙っていた、というか、特許が切れるのを“虎視眈々”と待っていたものが ―― 中ツマミ開閉式(これはぼくの造語)のレンズキャップである。ムカシからのレンズキャップの外周をツマんで取り付け取り外しする方式ではなく、レンズキャップの内側にツマミ部がある。この方式だとレンズフードをしたままでも取り付け取り外しができる。

 タムロンが特許を持っていたが、1、2年前に切れた。だからですよ、タムロン以外のメーカーから中ツマミ開閉式のレンズキャップが続々と出てきたのは(いや、もっと前からそんなキャップはタムロン以外もあったじゃないか、とおっしゃる人もいるかもしれませんが、そこはほら、タムロンは非公開で他社のレンズも作ってますからして、うーんこれ以上は……であります)。
 ペンタックスも少し前からこの方式を採用し始めている。でも中には、特許継続中はもちろん切れたあとも、頑なに従来のレンズキャップのスタイルを“貫き通して”いるのがキヤノン。ここが、そうなんですよ、キヤノンのキヤノンたるゆえんでありますよ。