キヤノンの「変化」

キヤノン・EOS-1D Mark 4 + EF 70?200mmF4 L IS
 EOS-1D Mark 3の発売から、約2年。昨年の末に、1D Mark 3の後継機種として発売されたのが「EOS-1D Mark 4」である。画素数やAF機能、高感度、動画対応、液晶モニターなど「進化した点」は数々あるが、意外と気づかれてない「大きな変化」がいくつかある。
 そのへんの話をぼちぼちとしていこうと考えてはおるんだけど、いささか内容がややこしいところもあり ―― 内緒、オフレコだという意味ではない ―― 皆さんに、どこまで誤解を与えずに説明し解説できるか、いささかこころもとない(途中、飽きずに続けられるか、それもこころもとないけど…)。

 というわけで、話を進める前に1D Mark 3から1D Mark 4までのこの「たった2年間」に、デジタルイメージングの世界が飛躍的に進歩し変化したということを、まず共通認識として持っておいていただきたい。それは、ニコンのD3とD3Sを見てもわかることで、1D Mark 3も1D Mark 4もボディ外観や基本の機構などには大きな変化はないが、しかしカメラの中身が、つまり、デジタルカメラとしての内容やコンセプトが大幅に変化し、そして進化したということだ。


 1D Mark 4 で注目しておきたい「変化」は4つほどある。

 1つは、キヤノンのカメラ作りの変化だ。1D Mark 4を開発するにあたって、従来のカメラ作りの企画や手法を見直した。時代に即したプロのためのカメラを作っていこうと「新しいプロジェクト」が立ち上げられて、その成果が1D Mark 4となった。同じように、EOS 7Dの開発段階でもその方法が採用され、7Dは7Dのためのプロジェクトが独自に進められた。詳細はのちほど。

 2つめから4つめまでは、少し細かなこと(やや、おたくっぽい内容)。
 1、EOS-1Dシリーズとしては“初”となるオートISO感度機能の搭載。オートISO感度の機能としては現在のところ、他社も含めて1D Mark 4がいちばん優れている(使いやすさ、ではなく、機能だ)。
 2、ピクチャースタイルの仕上がりの“大幅”な変更。そもそもピクチャースタイルの仕上がりを変えるなんてことは、その本来の思想からすれば「オキテ破り」もはなはだしいことで、これにはほんと驚かされた。
 3、オートホワイトバランス(AWB)の補正アルゴリズムを「微妙に、かつ、大胆に」変更したこと。このAWBのアルゴリズム変更は、すでに(こっそりと)EOS 7Dからおこなわれていて、その流れを1D Mark 4も受け継いでいる。