後処理いらずの画像にするために

キヤノン・EOS-1D Mark 4 + EF 24?105mmF4 L IS
 キヤノンが“不変”のピクチャースタイルを1D Mark 4 で変更したのにはもう1つ理由があった。
 ピクチャースタイルをデジタル一眼レフに導入し始めた1000万画素の5Dのあたりの時代は、撮影した画像をレタッチ処理して仕上げるというスタイルがごく一般的だった(とくにプロの場合)。そのため「素材重視」を優先さるためにシャープネスを強くしすぎないようにしていた。
  ―― 話が少し脇にそれるが、そもそも画像のレタッチ処理をおこなうとき、シャープネスは他のレタッチ処理を終えてから、いちばん最後におこなうという“鉄則”がある。逆に言うと、シャープネス処理をおこなった画像に他のレタッチ処理をしてしまうとシャープネスの効果が薄まってしまったり、シャープネスの欠点が強調されてしまうこともある。また、シャープネス処理を強くしすぎるとノイズが目立ってくるなど、画像にとってシャープネスは微妙かつデリケートなものなのだ。


 というわけで、キャノンとしては撮影した画像にユーザー自身が手を加えて仕上げるだろうということを前提にして、当初はピクチャースタイルの絵づくりをしていた。
 ところが最近では、撮影した画像にほとんど手を加えることなく撮った画像を完成画像として扱うカメラマンも多くなってきた。俗に言う(キライな言葉だけど)「撮って出し」を積極的におこなう人が、これまたプロの、とくに報道関係のカメラマンに多くなってきた。そうしたユーザーの声に応えるためにも、撮影しカメラ内で処理された画像の見栄えを良くするためにシャープネスの変更に踏み切ったという。