悪いのは小サイズの撮像センサー、かな?

オリンパス・SP-800UZ
 1/2.33型の1400万画素CCD。光学30倍(28?840mm相当)の高倍率ズームレンズ。23万ドットの3.0型液晶モニター(アスペクト比が16:9)。記録メディアはSDカード。内蔵メモリーは2GB。CCDシフト方式の手ブレ補正(動画モードの時は電子式手ブレ補正)。ISO感度はISO50?ISO3200(ただしISO3200の時は500万画素サイズになる)。タイヘンに小型軽量なコンパクトカメラである。

 28mm広角から840mmもの超望遠の画角が、このちっぽけでめちゃくちゃ軽いカメラで撮影ができる。そのうえ、1400万画素もの高画素の静止画だけでなく、30fpsの720pのハイビジョンムービーも撮れる。外部インターフェースとしてHDMI端子(ただしマイクロコネクタータイプ)も備わっている。片手の中にすっぽりと包み込めるほどのその小ささにはほんと驚く。

 と、スペックを素直に列記するだけで「素晴らしいカメラ」であることがよーくわかるけど、しかし…、でもなあ、うーん、ナンと言えばいいのやら。


 いや、SP-800UZが良くできたカメラであることはそれはホントなんだけど、このオリンパスのコンパクトカメラに限ったことではなく最近のコンパクトカメラは、「本筋まっしぐらの進化」というよりも「脇道にそれた進化」という気がしないでもないのだ。ちょっと違う方向に向かっているようで ―― 向かわざるを得ないのかもしれぬが ―― それが気になる。

 気になったのは画質。すっかり一般的になってしまったが、1/2.3型系という超小型撮像素子で1000万画素を越える高画素の、その画質だ。コンパクトカメラで目くじら立てて画質を云々したくはないのだけど、でも、それにしてもヒドい。
 くれぐれも言っておくけれど、このことはSP-800UZだけに限定した話ではなく、最近の小型コンパクトカメラ全般に当てはまることだ。画質が悪い。まるで、携帯電話で撮ったかのような(それは少し大袈裟だけど)それに近い画質だ。画素数が多くなって解像力だけがアップしているのにそれが生かされていない。性能のあまりよろしくないレンズを使っているから解像に追いついてゆかず余計に画質が悪くなっている(場合が多い)。

 1/2.3型といった超小型の高画素の撮像センサーを使うのには理由がある(あくまでメーカーの都合だけれど)。撮像センサーの価格が安い。センサーサイズが小さいとレンズが小さく安く作れる。 ―― コンパクトカメラは高いと売れないからだ。高倍率のズームレンズであっても大幅に小型化できる。 ―― 大きく重いカメラはだめ。どこのメーカーも小型軽量で安価な(ここがポイント)カメラ作りが至上命令となっている。
 コンパクトカメラは、とくにいま、低価格競争が激化していて小型軽量安価多機能が最優先され、画質は優先順位としては低い低い。「そんなこと言ったって仕方ないじゃないか」というメーカーの声が聞こえてくる。そんな印象でありますよ最近のコンパクトカメラを使っていると。やっぱり「本筋」に戻って進化して欲しいと強く思う。