交換レンズの愉しみ

オリンパス・E-PL1+M.ZUIKO DIGITAL ED 14?150mmF4?5.6
 14?150mmF4?5.6。マイクロフォーサーズ用の小型軽量の高倍率ズームレンズである。ズーム倍率は約10倍。28?300mm相当の画角をカバーする。パナソニックからも同じくマクロフォーサーズ用として14?140mmF4?5.8が発売されているが、こちらのほうはレンズ内に手ブレ補正の機構が組み込まれている。そのためレンズは少し“太め”で、オリンパスのそれに比べると重い ―― 手ブレ補正のためだけではないだろうがパナソニックが約460gなのに対してオリンパスのほうは約280gとだいぶ軽い。価格も、実際のストリートプライスを比べてみたらオリンパスのほうが約1万円ほど安いようだ。描写は ―― 詳しくはあらためてするつもりだけど ―― これがなかなかよろしい。

 どちらも同じマイクロフォーサーズ用のレンズで互換性があるとはいえ、片方はレンズ内手ブレ補正方式、もう一方はボディ内手ブレ補正方式であることも考えれば ―― ぜんぜん違う焦点距離のレンズならいざしらず ―― やはり、ここはパナソニックのカメラにはパナソニックのレンズ、オリンパスのボディにはオリンパスのレンズと組み合わせるのがいちばんのおすすめではないか。


 M.ZUIKO DIGITALにはすでに14?42mmF3.5?5.6の“標準ズーム”が存在する。PENユーザーなら、ほとんどの人がそのズームを持っているはずだろう(おれは17mmF2.8オンリーだ、というへそ曲がりもおいでにはなるだろうけど)。そのうえ、あらたに14?150mmズームを購入するとなると、いま使っている14?42mmが「ムダ」になってしまう。14?150mmの焦点距離域に14?42mmがそっくり入り込んでしまうから、ムダになってしまう…、と考えるのはとうぜんだろう。じつに悩ましい問題なのだが、しかしながら、レンズ選びのたびに焦点距離がオーバーラップする悩みは、レンズ交換式カメラの宿命ともいえるものなのだ。

 さてそこで、以上のことは百も承知千も合点で、あえてぼくは、焦点距離が重複してもいいから14?42mmズームのユーザーに14?150mmズームをおすすめしたいですね。
 たしかに、14?150mmズームを使い始めると14?42mmズームの出番はほとんどなくなってしまう。でも、万能型の14?150mmズームをPENから外して久しぶりにちっぽけな14?42mmズームを使ってみると、いままで気づかなかった14?42mmズームの「良さ ―― コンパクトさと軽快な操作感」が再発見される。カメラを構えたときの気分も、撮れる写真も大きく違ってくる。
 そうです、それこそがレンズ交換式のカメラのもう1つのおもしろさ、愉しさなんですよ。

 たとえば、同じマウントの50mmレンズでも開放F値が異なるだけ、レンズ設計の新旧だけで50mmレンズを何本も揃えている人もいるくらいで(ぼくがそうです)、そこまでオタクになれとは言いませんけど、ぜひ皆さんにも、レンズの沼にずぶりずぶりと入り込んで欲しいなあ、と、まあ、そう思うわけですよ。