3つの注目機能

キヤノン・PowerShot S95
 改良型の撮像センサー(ソニー製だろう)を使用することで、S95では24fps、720pのHD動画が撮れるようになった。アスペクト比が「4:3」のほか「3:2」、「1:1」や「16:9」そして「4:5」(強制的にタテ位置構図になる)などが選べるようにもなった。そのほかにも改良点や新機能などがあれこれあるのだけど、ぼくがとくに注目したいのは、以下の「3つ」。

 1つは、オートISO機能と上限設定と感度の上がり方の設定の機能を取り入れたこと。2つめは、平行ブレと角度ブレを同時に補正するハイブリットISの機構を搭載したこと。3つめは、特定の被写体を認識記憶させてそれにピントを追尾させるキャッチAF機能の採用である。

 オートISOと上限設定、感度の上がり方設定については昨日、ここで簡単に述べた。感度の「上がり方設定」は3パターンある。(1) ISO感度上限を決めたとき高速シャッタースピードを優先させてISO感度をアップしていく方式。(2) ISO感度の低感度側(高画質)を優先させてぎりぎりまでシャッタースピードをアップしない方式。(3) 標準的に感度とシャッタースピードがアップしていく方式。この3つ。
 これこそ、同じキヤノンのEOSシリーズにもっとも搭載して欲しかった機能だったのに、
EOS 60Dにもいまだ未搭載(ナニやってんのかねキヤノン)。すでに、ペンタックスのK-7に採用されている「感度アップポイント」の設定機能とまったく同じだ。S95もK-7も、設定方法がシンプルでわかりやすい。ぜひ、他のメーカーも意固地にならず取り入れて欲しい。


 ハイブリッドISは、そうです、MACRO EF100mmF2.8L IS ―― いいレンズだよね ―― それに始めて採用された最新の画期的手ブレ機構。従来の角度ブレに加えて平行ブレも同時に補正するというもの。平行ブレはタテブレともいうが近接時なるほど影響を受けやすい。これがS95の内蔵レンズに搭載された。角度ブレ補正のための角速度センサーと、平行ブレ補正のために加速度センサーを使用しなければならないわけで、コンパクトカメラながらえらく贅沢なことをしているわけだ。

 キャッチAFは、他社でいうところのトラッキングAFや追尾AFと基本的には同じ。AFでピントを合わせた被写体が、画面内であちこち移動してもフレーミングを変えても、その被写体にピント補足し続けているAF機能だ。S95ではキャッチAFという。
 ただしS95が他社のカメラと多少異なる点は、ピントを合わせた被写体を「記憶」するということ。擬似的にだけど「被写体認証」の機能を持つ。その操作方法は少し未成熟だが、機能それ自体の完成度は高い。キャッチAFでいったんピントを合わせると画面から一瞬とり逃しても、シャッターを切って撮影しても、その被写体に再びピントを合わせつづけてくれる。ピント補足スピードもなかなか。

 というわけでPowerShot S95についてはひとまず終了して ―― このカメラ、ハナシはいっぱいあって困るが ―― 明日は(時間があれば、だけど)EOS 60Dのハナシに移りましょうか。