キヤノンのカメラづくりの姿勢の変化

キヤノン・EOS 60D(β版)+EF-S 15?85mmF3.5?5.6 IS USM
 「あっ」と人を振り向かせるような派手な機能や、華やかで注目するような機構はないけれど、スペック表を見てるだけじゃなく60Dを使ってみたら、なかなかマジメに作られたカメラであるぞ、との印象を受けた。いままでは、ユーザーに対してやや見下ろすような視点でのカメラづくりの姿勢だったのが、60Dではようやくユーザーと同じ視点に立ったかな、といった感じもしないでもない。

 キヤノンにしてはやや「地味」なカメラだ。他社の価格的に同クラスの機種との争いながら、自社では既存のEOS 7DやEOS KissX4との価格やらスペックやらでのせめぎ合い。その地味さと競争相手の多さの中で、ユーザーに対してどのようにアピールし60Dの購入にいらしめるのだろうか、ぼくとしては、いま観客のような気分で眺めているところであります。


 この60Dでは、いままで多くのユーザーがキヤノンに我慢強く「改良」や「採用」を願っていたのに、いっこうにかなえてくれなかったことの多くが「実現」されているということにぼくは注目をしている。
 これはキヤノンの大きな変化。そういう意味ではちょいと「画期的」なカメラではないかと思う。

 そうした“キヤノンの変化”の兆しは、EOS-1D Mark 4やEOS 7Dで少しづつ見え隠れはしていたが ―― この2機種の開発にあたって、いままでとは違う新しいプロジェクトが立ち上がってその成果でもあったのだけど ―― たとえば、1D Mark 4ではISOオート機能の詳細な設定の採用や7Dでのメインスイッチの位置変更などがそのひとつだ。
 では、60Dでは、いままでキヤノンがユーザーの声を無視し続けてきたことのうち、どんなところが「実現」されたのか。そのへんは、ま、おいおいに。