補足説明

キヤノン・EOS 60D(β版)+EF-S 18?135mmF3.5?5.6 IS
 カメラ内RAW現像で可能な処理はWB、ピクチャースタイル、明るさ調整、周辺光量補正、歪曲補正など10種類ほど。ただしM-RAWやS-RAWのファイルはカメラ内で現像処理することができない。「アートフィルター」というカメラ内で画像処理する機能も、EOS 60Dで新しく入ったもの。撮影後の画像に、トイカメラやジオラマ、ラフモノクロ、ソフトフォーカスの4種類のフィルター処理をかける。どれか選んでから撮影するものではない。

 このようにアートフィルターはオリンパスと同じ名前で似た機能だが、オリンパスのほうは「指定してから」撮影する。ここが60Dとの違い。だからオリンパスのほうはアートフィルター動画が可能だが、60Dではこれができない(もちろんピクチャースタイルでは可能)。
 4種類のフィルターもすでに他のメーカーがやっていることばかりでキヤノン独自のものはないが、アートフィルター処理は「重ねがけ」することもできる。やろうと思えば異なるアートフィルターを重ねがけすることもできる。といってもこれもペンタックスでも同じことができるんだから特段、新しさはない。


 60Dには撮影後に処理をするアートフィルターとは違って、あらかじめ指定しておいてから撮影する「フィルター」機能もある「表現セレクト機能」とキヤノンは言っている。こちらは絵文字モードを選んで撮影する「かんたん撮影ゾーン」でのみ設定ができる。ふんわりやわらく、とか、しっとり深みのある、とか、暖かくやさしく、といった仕上がりを具体的にイメージさせるようなコトバでわかりやすくしている。セレクトできる仕上がりは9種類。この機能は初心者を対象としたものであるが、これはグッドアイディアの機能だ。ベテランでもおもしろく使えるんではないか。ぼくは気に入った。

 60Dの撮像センサーはEOS 7D、EOS Kiss4と(ほぼ)同じ。画質は、ほんのわずかだけど60Dがイイかな、という程度。“まったく同じ”と考えてもよい。そんなことよりも気になるのは60Dと7Dの販売価格だ。7Dの予想外の低価格化で ―― カメラがどうのキヤノンがこうの、ではなくて、いま魔物のような市場の「力学」が働いている ―― 現在の実販の価格は似たようなもので、キヤノンとしては7D、60D、X4と順にラインナップを揃えるつもりだったのが、7Dと60Dの実販価格でわけわかんなくなってしまった。

 7Dと60D、撮像センサーは同じだけど、視野率や連写速度などを比べるまでもなく、「カメラ性能的」は文句なしに7Dが上だと思う。しかし、60Dにはバリアングル液晶モニターがあったりカメラ内RAW現像やアートフィルターの機能があったりして「撮影の愉しさ便利さ」では7Dより上。さて、悩んでおられる方々、どうされますか。