渋谷ハチ公前・ISO12800

ペンタックス・K-5(β版)+DA FISH-EYE 10?17mmF3.5?4.5 ED
 K-7からK-5になって大きく「進化」した点が2つ。1つが高ISO感度での画質向上、もう1つがAF測距性能のアップである。このことは先日、述べた。AF性能についてはペンタックスのデジタル一眼の“アキレス腱”のようなもの。ここを狙い定めて、ガツンッ、と打たれるとペンタックスはへなへなと腰が砕けてしまう。それを知っているペンタックスを良く思っていない連中は、そのアキレス腱を集中的に叩く。ほんと、イジの悪い奴らだ。

 ペンタックスのAF性能は、とびきり「良い」とは言えないけれど決して「悪い」とは言えない。そこそこの実力。測距スピードについても他社と比べて遜色はない。ただ、暗いシーンに弱くて迷うことがある。もう1つ加えれば、高速連写でAFが追随しない(できない)ということも。
 このへんのことを中心に大幅に改良したのがK-5のAFシステム、SAFOX9+である。K-5のAF性能の向上については、いくつかの要素が複合的に組み合わさっていてハナシがちょいと複雑。要素をランダムにあげると、約7コマ/秒の高速連写機能、ミラーのアップダウン時のショック低減、AFモジュールの光学系の大幅改良、温度・湿度変化によるAF誤差の解消、光源(光の波長)によるAF誤差の補正、AF-Cと連写でのコマ速優先モードの採用、などなどである。
 なお、以上は位相差AFについてのことだが、K-5ではライブビュー時のコントラストAF(センサーAF)の測距スピードも“飛躍的に”アップしていることも見逃せない。


 K-7ユーザーがK-5を手にして、まず始めに「おやっ」と感じるのはシャッター感触だ。基本的なメカニズムはK-7もK-5も同じ。しかし、軽くてショックが少なく、音も小さくなっている。ミラーがアップダウンしてシャッターが開閉する一連の動作がじつにスムースになった印象を受けるはずだ。

 その理由は(おもに)ミラーのアップダウンのメカニズムの精度を上げたことによる。ミラーショックをとことん低減するためにブレーキ装置の見直しやギアやカム類の設計変更や加工精度もアップさせた。ミラーショックによるミラーのバタツキを低減すれば、メインミラーの背後についているサブミラーの振動も短時間で収まる。サブミラーがピタリッと収まってくれれば、それだけ「長時間」レンズから入ってきた光をAF測距モジュールで受け取ることができる。より正確でスピーディーな測距が可能となる。

 さらには、ミラーショックを低減したことで、結果的に約7コマ/秒の高速連写もできるようになった。ミラーが下におさまってピタリッと静止するまでの時間が短ければ短いほど(サブミラーの静止時間が長くなる)正確なAF測距ができる。AFができれば連写コマ速度を早めることもできる。
 そして、AFモジュールの光学系の大幅な改良により、少ない光を無駄なく有効にAF測距センサーに導いて、より正確な測距ができるようになったというわけだ。…ちょっとハナシが難しかったかな。