原宿竹下通り・ISO12800

ペンタックス・K-5(β版)+DA★60?250mmF4 ED
 K-7の後に出たK-xから、ペンタックスは徹底的にノイズ低減対策に取り組んだようだ。その結果がK-5である。通常ISO感度がISO100からISO12800までで、感度拡張をONにすればISO80?ISO51200まで広がる。はっきり言って高感度の画質は相当に良い。K-7と比較してみれば一目瞭然である。
 K-5の高ISO感度の画像(画質)で注目したい点は2つ。1つは色ノイズの少なさ。ノイズは一般的におおざっぱに言えば、ランダムノイズと色ノイズの2種類がある。その色ノイズがK-5では“極端に”少ない、目立たない。ランダムノイズも、少なめ、と言ってもいいだろう。もう1つの注目点はノイズリダクション処理機能のきめ細かな設定 ―― ちょっとやり過ぎ、の感じもしなくもないが ―― と、その処理のウマさである。

 ノイズリダクション処理の弊害は解像感を低下させ画像の立体感を失わせてしまうことだ。強く処理をすればノイズは目立たなくなる。ノイズが目立たないことだけに価値を見いだしているやつらはそれだけで満足する。だからノイズリダクションの処理を強く強くしがちなメーカーもある。
 ペンタックスはもともと、そうしたノイズリダクション処理を「控えめ」にしてきたメーカーだ。K-5でもその思想は受け継いでいて、画像の解像感や写真的立体感を損なわないようにガシガシと処理をしないようにしている。そこが、今後ユーザーにどう評価されるかだろうけど、ノイズだけに人生の価値を見いだしているような人もいるから心配。


 K-7では高ISO感度の画質についてさんざんペンタックスは叩かれ、突かれた。そのせいでK-7もペンタックスも“傷だらけ”になった。高ISO感度でノイジーだ、というのだ。ただそれだけでカメラの評価を決めてしまうじつに短絡的なヤカラもいる。いっぽうで、K-7の低感度での画質の良さについてはナニも言わない。たぶん、それが語れるだけの写真眼がないから「見えない」のだろう。
 ところで、高感度でノイジーだ、と文句を言っている人のうち、いったいどれくらいの人が高ISO感度での撮影で実際に困ったことがあるというのだろうか。ぼくはそれが疑問だね。

 高ISO感度でロクに写真を撮りもしないで、ぐだぐだとクレームをつけるだけじゃないのか。そもそも、ノイズ、ノイズって、高ISO感度でノイズが目立つことだけをもって、カメラそのものの総合的性能が判断できるのか、と呆れはててしまう。ノイズなんてものは、見ればわかる、画像を拡大すればサルでも(とは言い過ぎだけど)わかる。あるか、ないか、見えるか、見えないか、だけだ。レンズの色収差だって同じことだ、あるか、ないか。色収差が「発見」できれば手柄をとったように、ダメなレンズ、と決めてしまう。

 しかしだぞ、写真画質にとってもっと大切なことは、階調描写力や立体感や解像描写性のほうじゃないのか。でも、こうした「アナログ的」な評価は目が肥えてないと、つまり写真的眼力を持っていないと見えてこない。その点、ノイズがあるかないかといった「デジタル的」な判別はドシロートでもできる。だから、写真の初心者ほど、写真画像のなんたるかを知らない連中ほど、こぞって「ノイズだ、ノイズだ」と騒ぎ立てるのだろう。ばかものめらが。