「画期的カメラ」の、その理由のほんの一部

カシオ・EXILIM EX-H20G
 約1400万画素の1/2.3型CCDを使用、24?240mm相当の10倍ズームレンズを内蔵したカメラ。CCDだからカシオ得意の超高速連写はできない。動画はHD。液晶モニターは3.0型46万ドット。明るいモニターだけどスミアでまくりでフレアーっぽい。手ブレ補正はセンサーシフト方式。といったところがこのH20Gのカメラとしての基本性能。その画質は ―― コンパクトカメラで目くじら立てて言いたくないけど ―― 低感度ではまあまあだけど少し感度アップすると、ノイズリダクション(あまりウマくない)のせいかエッジ部のチワチワが目立ってくる。いまどきのコンパクトカメラとしては、ま、平均的な画質。

 で、さてH20GにはGPSが内蔵されていて、いやそれだけじゃなくて東西南北どちらにカメラが向いているかがわかる方位センサーと、動きの速さを検知する加速度センサーを加えることで「自立測位」する機能が備わっている。
 この機能を利用して、H20Gに内蔵した世界中の約140カ国の地図、日本の12都市の詳細地図データーに撮影した場所や方向を表示してくれる。いやいや驚くなかれ、これだけじゃないぞ、世界の約1万件におよぶ観光地のおすすめスポットを場所、名称、現在位置からの直線距離までをモニター上に示してくれる。その、おすすめスポットは、あらかじめ用意された写真まで表示してくれる ―― この写真が、これまた典型的な絵はがき写真で、愉しいぞ。
 H20Gの3.0型液晶モニターを見ながら世界中の名所を訪ねて旅することもできる、なーんちゃって。


 地図データには、さらに約100万件もの地名や建物などの情報があって、その名称がモニター画面に表示される。東京の品川区のはずれにある誰もいない小さなお寺に寄ったとき、その寺の名前が画面に出てきたときは、びっくり。
 カメラの位置の検知はGPSとモーションセンサー(方位センサー+加速度センサー)でおこなっている。電源OFFでカメラが静止状態ではこれらの検知は働かない。しかしカメラが少しでも動くと、電源ON/OFFにかかわらず測位が始まる。電源ONでは、カメラが動けば1秒ごとに測位、カメラが静止状態であれば約10分おきに測位する。

 だからH20Gを持って、ふらりふらりと街歩きしながら ―― 街でなくても野や山でもいいんだけど ―― スナップしていると、その自分が移動したルートがカメラに記録され、その軌跡が地図にトレースされる。
 途中でスナップ撮影した地点にはどちらを向いて撮影したのかもアイコン表示され、自分が撮った写真は画面横には小さなサムネイル画像として出てくる。移動したルートの記録は一定の日時を経過すると消えてしまうという仕様になっていたのだが、ユーザーからの強いブーイングがあって、つい先日、カシオはファームウエアのアップデートをおこない、この軌跡の記録がいつまでも保存できるようになった。

 と、まあ、こんな具合のGPSを利用した“至れり尽くせり”カメラでありまして、新しい機構や機能を備えただけでなく「利用方法」や「楽しみ方」も併せて提案してくれている、という意味でぼくは「画期的カメラだ」と感心したわけだ。