D7000の「AUTO2」ってなんなのよ?

ニコン・D7000+タムロン・SP17?50mmF2.8 Di II VC
 いきなり、なんの説明もせずにD7000のもう1つのオートホワイトバランスである「AUTO2」について、RAWで現像できないのは不思議だ、って前回のこのブログで述べたけど、おっしゃる通りで、D7000のユーザーでもなければ ―― ユーザーであっても ―― AUTO2がどんな機能なのかわかりにくいですよね。ソレなんのこっちゃ、でしょう、うん確かに。
 ニコンが説明するAUTO2とは、「D7000のオートホワイトバランスでは、従来通り照明の色味を補正する制御に加え、電球色の光源下で撮影した際に暖かみのある画像に仕上げる制御も選べます」というもんです。

 つまりD7000にはAWBが2つ用意されていて、1つは、環境光にかかわらずできるだけ白いものを白く写すような補正アルゴリズムを持ったAWB(AUTO1)で、もう1つは、環境光(とくにタングステン光)の色味を残して雰囲気描写をするような補正アルゴリズムのAUTO2がある。
 ペンタックスにもAWBに2つあるけれど、もう1つのCTE(カラー・テンペレーチャー・エンハンスメント)とD7000のAUTO2とはまったく似て非なるもの(詳細解説は略)。


 AWBはどのカメラメーカーも、どの光源をどれくらい補正すればいいのかが悩みのタネで、補正しすぎれば「味気ない」と文句を言われ、逆にほどほどに補正すれば「色が濁っている」とクレームが出る。
 だからニコンなどは(根がマジメだから)、あちこちから要望が出ると、それに応えようとしてAWBの補正の調子が新型機種ごとにコロコロと変化していた。ある機種ではタングステン光をやや残す補正であるのに対して、こんどの新型カメラになると打って変わってタングステン光をがんがんと補正するアルゴリズムに変わってしまったということもあった。

 ただ、ニコンの場合、最近の傾向として色の補正をする方向に傾きつつあるようだ。たとえば、タングステン光を強く残すAWBの代表選手としてはオリンパスとペンタックスである。キヤノンはずっと一貫してタングステン光についてはその色味を残すメーカーだったのだけど、昨年だったかEOS-1D Mark4のころからAWBの補正の考え方を変えたようで、従来までの機種と違ってタングステン光の赤みを少し補正する方向に変化してきた。

 ニコンが、とくにハイエンド機種でAWBをやや強く補正するのには、聞けばうーむと納得する「理由」があるのだけど(それは内緒と口止めされてる)、しかしいっぽうで、多くの一般ユーザーにとってはタングステン光が少し残っていたほうが自然な写真の印象があって好ましい。
 というわけで、ニコンが悩みに悩んで新しく搭載したのが、タングステン光特有の赤みを少し残す補正アルゴリズムを備えた「AUTO2」というわけなんですよ(注・上の写真は「AUTO1」で撮ったもの)。