「写真展」考

オリンパス・E-PL1s+M.ZUIKO DIGITAL 75~300mmF4.8~6.7
 約一週間の東京での写真展が先日、終了。たくさんの人に観に来ていただいたが、毎日が試行錯誤と実験を繰り返し。自分で言うのもなんだけどちょっとヘンな写真展だった。

 写真展の内容は、ここ1~2年の間の、ごくごく日常的な景色を写したものの中から、関係がありそうで、なさそうな2枚づつを選んでそれをペアにして、つまり「2枚組写真の集合体」として展示した。こんなふうでした。
 写真を一枚づつ単独で見るよりも、2枚ペアにしてそれぞれを見比べてみることで、なにか新しい想像力が広がるのではないかという意図もあった。2枚ペアの組写真には、視覚的にも内容的にもほとんど関係性がないように見えるものや ―― じつはこっそり“隠し絵”のような細工はしているのだけど ―― 逆に、ひと目見ただけで関係性がわかるもの、などなど27組を並べた。

 ぼくは写真を「見る」のがとっても好きなので、表面的に意味不明の写真でも一生懸命、その意味を読み取ろうとがんばるのだけど(それが愉しい)、しかし、そうしたことが苦手な人やめんどうがる人もいる。そんな人には、「謎かけ」のような今回のぼくの写真展を観てもらって、そうとうに苦痛を強いることになったのではないかと思う。


 ということで、毎日、観ている人たちの様子を探りながら、2枚ペアの写真の意味を少しでも汲み取ってもらいやすくする工夫をした。翌日の朝に、写真の組み替えや展示の順番を変えたり、あるいは別に用意していた写真と差し替えをするといった、やや“掟破り”の写真展を続けた。
 それを3日間続けた。とうとう4日目には、それまで写真についてまったく説明なしだったのだが、急遽、一枚づつの写真に簡単なコピーを貼り付けることにした。写っているモノがなになのかわかりずらい写真(じつは、そうしたヘンてこな写真が多かったのだけど)については、ヒントになるようなコトバと撮影した場所の地名を書くなどをした。

 この「写真コピー」を加えることで、写真展に来て観てくれる人たちの様子が大きく変化した。さまざまな意見もいただいた。映像(写真)と文字(ことば)との関係性の反応をリアルタイムに見ることができ、あらためて考えさせてくれたという意味では、ぼくにとっては得るところの大きな写真展でもありました。

 なので、東京の写真展では観に来てくれた人たちが、結果的にですが、ぼくの「実験台」となっていただいたわけで、申し訳ないことをしたなあ、と少し反省をしています。
 しかし、今月の21日からの大阪の写真展(オリンパスプラザ大阪) はそうした「日々変化する写真展」にはしません。東京での最終日のカタチをそのまま観ていただこうと考えております。5月の連休中はお休みで、休み明けから11日までやってますので、興味のある方はぜひ、お越しください。
 今日の Photo は、写真展に使ったワンカットであります。写真に添付したコピーは、「目黒駅ちかくに軟着陸したUFO」。