画質の悪のスパイラル

オリンパス・SZ-30MR
 撮像センサーはソニー製の1/2.3型の裏面照射型CMOS。有効画素数は1600万画素である。この“新型”1600万画素の裏面照射CMOSは、現在これを採用しているのはソニーとオリンパスだけだ。他のメーカーの裏面照射型CMOSは“旧型”の1000万画素のほう。同じ裏面照射CMOSでも、「1000万画素よりも1600万画素のほうが良さそうだ」とのもっぱらの評判で、ある人によると「ベンチマークでも1600万画素のほうがだいぶイイ」、と。
 実際、撮ってみてもそう感じた。裏面照射センサーはどうも好きになれなかったのだけど、今度のヤツは、とくに高ISO感度の画質は、これが1/2.3型の1600万画素か、とあらためて見直すほど。

 とはいえ、そこはほら、やはり1/2.3型のちっぽけなサイズに1600万画素もフォトセンサーを詰め込んでいるのだから画質的に無理がないとは言えない。画像処理をよほどウマく(丁寧に)やらないことには「へろへろ画像」になってしまう。レンズの良し悪しも画質に大きく影響してくる。この30MRは、画像処理についてはけっしてウマいとは言い切れないけれど、そこそこの処理はしていると思う(レンズの描写の良さも手伝っているだろうけど)。


 ただ、気になったのは、ノイズリダクション処理が強すぎることだ。ノイズリダクションを強くすれば、たしかにノイズは低減され目立たなくなる。しかし解像感は著しく低下してしまう。これを防ぐためにシャープネス処理(エッジ強調)を強めている。だから30MRの低感度でも、その画質がシーンによってはとても不自然に見えることがある。
 これをぼくは“画質、悪のスパイラル”とよんでいる。30MRの画像もまた、このスパイラルに入っているような、そんな気がしないでもない。この“悪”の根源を絶つには、まず、ノイズリダクションをほどほどにすることだ(と、シロートのぼくは)考えるのだけど、さて、専門家の皆さんどんなもんなんでしょうね。

 いや、しかしですね、このテのコンパクトカメラで目くじら立てて、画質をどうのこうのとは言いたくはないですね。
 本気になって画質うんぬんを言うのであればAPS-Cサイズクラス以上の撮像センサーを使ったカメラだよね。「分相応」という言い方が適当かどうか、それはさておき、いわゆる一眼カメラとこのようなコンパクトカメラとを“同列”に並べて画質がどうこう言うのはむちゃくちゃですよ ―― 実際、むちゃくちゃな人が多い。コンパクトカメラにはコンパクトカメラなりの“立ち位置”ってもんがあります。そのへんを見てカメラを選び、使いこなしていかなくちゃねえ。

 30MRの撮影機能(これまた、すごいぞ)については次回につづく、てことにしましょう。