ものたりない動画編集の機能

キヤノン・EOS Kiss X5+シグマ・50mmF1.4 EX DG HSM
 前モデルであるKiss X4と比べ、「Kiss X5の特徴を5つあげよ」と、ぼくに問われたとすれば、うーむうーむと懊悩呻吟したあげくに、結局「3つ」しか特徴を言うことができない。その3つにしても、「うわっスゴい!」と感動するようなものではない。むしろ、キヤノンのくせに、なんだこの程度の…と“逆ギレ”してしまうような3つだ。

 1つ、「バリアングル液晶モニター」を採用(EOS D60と同じ)。2つ、全自動撮影機能に「シーンインテリジェントオート」を搭載(シーンに応じて最適な露出やピントや、なんやかやを自動設定してくれる)。3つ、「ビデオスナップ」と「動画デジタルズーム」のムービー撮影機能を搭載(数秒の細切れ動画をつなぎ合わせてショートムービーを作る機能、動画撮影中に3倍から10倍までのデジタルズームができる機能)。


 バリアングル液晶モニターの機構は、そりゃあ、ないよりあったほうがいいけれど、ぼくは(ぼくは、ですよ)、なければないで困ることもないので、X5を使っていても感動は極めて薄い。シーンインテリジェントオートは、これは全自動撮影モードでないと効果が出てこないもので、これまたぼくは、全自動撮影モードは使わないのでその機能の良さ、ありがたみがさっぱりわからない。試しにやってみたけど、撮影結果を見て「効果」がさっぱりわからん…。フツーにきれいに写ってました。

 それに比べ、ビデオスナップと動画デジタルズームのほうが、まだ「愉しいかな」と感じるところがあった。動画デジタルズームは(たぶん)将来、多くのカメラに搭載されてくる機能の1つでしょう。その先鞭をつけたという意味でX5を評価したい。ただし、このモードを設定するといきなりズーム比3倍から始まってしまう。1×からズーミングできるわけではない。
 ショートムービーのほうは、機能としてはおもしろいと思うけど、新機能のせいか使い勝手についてもイマイチ熟成されていない感じで、そのへんが少し残念だった。次機種に期待。

 こうした動画撮影の機能よりも、もっともっとぼくが欲しかったのは、「もちょっと気の効いたカメラ内の動画編集機能」だ。
 X5の動画編集では「前を切る」または「後を切る」だけだ。切ったいくつかの動画をつなぎ合わせて1本に仕上げる「編集」ができない。そんな機能は、数年前のサンヨーのフルHD動画が撮れるデジタルカメラにとっくに搭載されている。
 キヤノンの実力をもってすれば、カンタンなことだと思うんだけど、さて、どんなもんなんでしょうね。