「写り」は申し分なしだけど

キヤノン・EOS Kiss X50+シグマ・85mmF1.4 EX DG HSM
 お知らせを、ひとつ。
 今日、11日は大阪でのぼくの写真展の最終日。ですので、午前10時から午後3時の終了まで会場にずっとおります。お近くにこられたら、ちょいとお立ち寄りください。たぶん、ヒマにしていますから展示写真の説明でも(もしご希望なら、カメラやレンズのQ&Aでも)、どしどしやりますよ。場所は地下鉄「本町駅」で、四つ橋筋と中央大通の交差点あたりのオリンパスプラザ大阪です。

 さて本日のお題は、Kiss X50であります。X5の“弟分”となるカメラ、EOSシリーズの“末弟”。モニターはバリアングル液晶ではない固定式だ。アスペクト比が4:3の2.7型サイズ(X5は3:2の3型サイズ)、ドット数は約23万ドット(X5は約104万ドット)。動画撮影は720pのHD(X5はフルHD)。そうそう、撮像センサーは約1220万画素のCMOSで、いわゆるゴミ取り機構(セルフクリーニングセンサーユニット)がない。

 X5と比べての大きな“違い”はこんなところ。カメラの基本的な機能については、実質的には五十歩百歩である。初心者用のデジタル一眼レフカメラとしては充分(過ぎるほどの)の機能を持つ。
 カメラボディの価格は ―― いま現在の平均的な実販価格だが ―― X5が約9万円に対して、X50は5万円。その差は4万円。X5よりも4万円も安い。4万円といえば、それなりのいいレンズが買える。X50が、もしX5に“劣る機能”があるとすれば、それは「ウデ=テクニック」でカバーすればいい。備わっている機能を考えればゼッタイにX50のほうがお買い得だ、お気軽お手軽デジタル一眼レフではベストワンだっ、と。


 と、ぼくはそう思い込んでいましたよ、X50を使う前までは。

 ところが、X5を使ったあとにX50を使ってみたら、いや、なんと申しましょうか、期待はずれ。がっかり。4万円をケチっちゃいかんです、やっぱり。X5のほうが断然イイですね。
 あ、測光とかAFとか、写りとか高感度とか、それはX5とほとんど変わらない。そうじゃなくて、カメラとしての「格」と言えばいいのか、それがない。うーむ、シャッターを切ってみればわかりますよ、なんとなく。カメラボディをぐっと握りしめたその手のひらに伝わってくる感触もたよりない。そう、ぼくがよく言っておりますが「指福」感が薄い。指先に伝わってくるカメラとしての精密感、信頼感がどことなく乏しいのですよ。

 くどいけど、写りはまったく問題なし、じつに良く写る。良いレンズと組み合わせれば(当たり前だが)EOS 1D系で撮った画像に負けずとも劣らない。「眼福」は充分に感じられる。でも、「指福」がなあ…。ボディ背面の操作ボタン類の配置デザインにしても、背面のグリップ側に集中的にぎっしりと詰め込まれている感じで、もう、ごちゃごちゃの大混乱。
 でも、X50のボディをあらためてじっくりと眺めてみると、「キヤノンのカメラ開発技術の粋を集めて」徹底したコスト削減があちこちではかられているぞ、とそんな印象を受ける。安いカメラを作ることが、それほど「得意」でもないキヤノンが精一杯がんばって作ったカメラ、それがKiss X50ですね。