アートフィルター・デイドリーム(DAY DREAM)

オリンパス・E-P3+M.ZUIKO DIGITAL ED 9~18mmF4~5.6

 E-P3でAFの合焦スピードが飛躍的に高速になったのは素晴らしいことだ。しかし以前からオリンパスのPENシリーズのカメラには、コントラストAFと手ブレ補正に「ある持病」を抱えている。それを早く治癒しなくてはならないのだが、「第三世代」のカメラをいっきに3機種も手がけていたものだから、たぶんそこまで手が回らなかったのだろう。
 でも、いまはもう一段落したのだから「全力」で持病の治癒にあたってほしい。がんばってくださいね。お願いしますね。

 さて、E-P3のAFの合焦スピードは、E-P1やE-P2に比べて「約3倍」も高速化したぞ、と、そのようにオリンパスは発表している。さらには、「シャッターを押し込んでAF合焦して露光するまでのスピードは、位相差方式AFの一眼レフカメラのスピードを越えた」とも言っている。
 ただし、このE-P3のAFのハイスピード合焦には「条件」がある。1つは、MSC機構を内蔵したレンズを使うこと。もう1つは、AF-S(シングルAF)のモードで、という条件付きである。


 実際に、MSC機構が備わっていない以前のレンズをP3で使ってみると、合焦するまでにフォーカスが“行ったり来たり”を何度も繰り返していた。それがMSCレンズになると“行ったり来たり”がほとんどなく、瞬間的にピントが合う、といった感じだ。撮影していても、コントラストAF特有のピントストレスがほとんどない。

 しかし、高速AFのE-P3といえども、コンティニアスAF(AF-C)や連写AFでの測距性能は、まだまだ位相差AFを越えることはできない。向こうからこちら側に高速で移動する被写体を連続的にピントを追い続け、シャッタータイムラグを見越してピントを先送りしシャッターを切ったときにジャストピントの写真が撮れる「連続動体予測AF」という機能は、現行の位相差AFの一眼レフカメラのほぼすべてに搭載されているが、コントラストAF方式のカメラでこれができるカメラは、コンパクトも含めていまだに一台もない。

 また、位相差AF方式の一眼レフカメラでは高速連写したときミラーアップによるごくわずかなブラックアウトはあるものの、ファインダーで被写体の様子をほぼ“見続ける”ことは可能だ。ところが光学式ファインダーを持たないライブビュー式のミラーレスカメラにはこれができない。連写中は暗中模索状態。
 コントラストAFはピント精度や測距可能範囲の広さについては位相差AFよりも優位ではあるものの、まだまだ改良し進化させていかなければならない点は多い。これもまた、がんばってほしい。