新宿ペンタックスフォーラムへ行ってみよう、か

ペンタックス・645D+D FA645 25mmF4

 D FA64525mmF4レンズは、ペンタックスが相当にチカラを込めて設計したレンズで(チカラが入りすぎてめちゃくちゃ製造しづらいレンズになったようだけど)、特殊レンズコーティングのABCの採用や超音波モーター(SDM)による高速AF駆動、非球面レンズ2枚(うち1枚は両面非球面)、円形絞り、差し込み式のフィルターシステム(円偏光フィルターが付属)、レンズ第一面に揮発効果と防キズ効果の高いSPコーティングを施したり防滴防塵仕様にして、さらにクイックシフトフォーカススシステムを取り入れるなどしつつ、645Dだけでなくフィルム645カメラにも使えるようにイメージサークルを大きくして設計された贅沢レンズ、というわけだ。

 良く写る超広角レンズであります。画面周辺部までピリッと写る。使っていてじつに気持ちいい写りをする。ただし、ぼくにとってだけど、不満点が3つある。性能のことを考えればしょうがないのだけど価格が高い、比較的小型レンズのワリにずっしりと重い、フロントヘビーすぎてホールディングしたときのバランスがよろしくない。でも、この3つの不満点さえ我慢(克服)すれば ―― 財力と体力が必要だけど ―― うん、使っていて愉しいレンズだ。

 で、財力はともかく、このレンズの重さ(もちろんボディもそうだが)を克服するために、ぼくはいま日々、数キロの鉄アレイを振ったり回したりしてウデを鍛えております。写真家の必要条件は、1に財力、2に体力、3、4がなくて5にセンス……とかなんとか言いますからして、そのうちの1つぐらいはなんとかせにゃならん。


 話が変わりまして、先日、改装してスペースが広くなった「ペンタックスフォーラム(新宿)」に行って中をふらりふらりと見ていたら、おっ、と興味を引くモノが2つあった。

 1つは645Dの漆塗りバージョン「645D Japan」の実物が展示してあったこと。カメラグランプリ受賞を記念した限定モデルで桐箱入りの120万円。ムカシ、フィルム645にも漆塗りバージョンがあった。今回の645Dの塗りも同じ会津にある漆工房の「坂本乙造商店」だそうだが、以前もそこに実際に行ってその行程を見たことがある。その当時のペンタックスの人たちの顔が思い出されてなんだかとっても懐かしかった。
 実物は、写真で見ていたときよりずっと高級感がありシックに感じた。漆を塗る前の下地に銀箔を施しているのだが、それがまだら模様に少し透けて見える。漆塗りというと工芸品、飾り物、と考えてしまうけど、これが意外と頑丈だそうで、充分に“実用”できるんだぞ、と当時、聞いたことがある。

 もう1つはレンズ展示の棚の端っこに、ひっそりと置いてある「参考展示」の645D用のモックアップレンズ。今年のCP+で展示してあったそのものだそうだが、ぼくはこれをじっくりと見るのは始めて。あちこちにブラックテープで“目隠し”しているのだが、ペンタックスのやることだからいつものように、アタマ隠してシリ隠さず、の様子が見てとれて、笑ってしまう。
 「中望遠レンズ」と銘板に書いてあるが、これはたぶんマクロレンズだろう。が、それにしては鏡筒がヤケに太いのが気にもなる。ということは、このレンズの中に、そう、アレが組み込まれているんではないのか。うん、きっとそうだ。アレと言えば、ほらアレ、ですよ。