失敗しないレンズ選び

オリンパス・E-PL3+M.ZUIKO DIGITAL 45mmF1.8

 レンズの描写性能を語るときに、独特の言い方(表現)をする人が多い。線が太い描写とか細い描写とか、空気が写るレンズとか、立体感のある描写性だとか。わかったようで、わからない。人のことをあれこれ言えたギリではないが、ぼくは、「わかりやすい描写」、「わかりにくい描写」という表現を使うことがある。これは描写の良し悪しのことを言っているのではない。
 わかりやすい描写とは、初心者でもベテランでも誰が見てもすぐに「あ、いい写りをするレンズだっ」とわかる描写性能のこと。とても先鋭感があって、少しコントラストも高めで透明感のある描写、とでも言えばいいか。

 いっぽうで、わかりにくい描写とは、目の肥えた人(高い眼力を持った人)でないと、写りの良さが見極めにくい描写性能のことだ。シャープネスもコントラストもやや控えめでおとなしく、“パンチ”のある画像ではないが階調描写力も充分にあって高い解像描写力が備わっているレンズ、かな。


 この意味で言うと、45mmF1.8レンズは「わかりやすい描写」のレンズということになる。たぶん、誰が見ても「おっ」と声をあげる描写だ。同じくオリンパスのレンズの中で「わかりにくい描写」のレンズは、M.ZUIKO DIGITAL 12mmF2がその代表ではないだろうか。12mmはとても良い素性を持った描写の優れたレンズなんだけど、プロ好みというか、その良さがすぐにはわかりにくい。

 とは言ったものの、レンズ選びは、購入時に実際に試してみたり比較してみたりするわけにはいかない。たとえ事前に試せたとしても、ベテランでないとなかなかその良さが判断しにくい。
 しかし、レンズを実際に使ってみないで、その良し悪しを判断するひとつ基準がある ―― あくまでぼくの基準。それは「価格の高いレンズ、大きくて重いレンズが良いレンズ」というのだ。一般論ではあるが、もし同じ焦点距離のレンズであれば、価格の高い方が断然、優れている。同じように、レンズは大きくて重いほど優れている(その詳しい理由は後日にでも)。

 じゃあ逆に、小さく軽く安いレンズは悪いレンズなのか、というと決してそうとは言い切れない。ここがレンズ選びの難しいところ。中にはその基準からはみ出した異端児のような、安いのに写りが良い、軽くて小さいのに素晴らしい描写をする、といったレンズ、そう、このオリンパスの45mmのようなレンズもあるのだ。