「OLYMPUS PRO PHOTOS」

オリンパス・E-PL3+M.ZUIKO DIGITAL 12mmF2

 開放F値がF2、大口径の24mm相当の広角単焦点レンズである。45mmF1.8レンズがプラスチック鏡筒なのに対して、こちらは金属製。あちらは約3万円なのに対して、こちらは9万円近くする。45mmレンズの描写は初心者が見ても良い写りであることがすぐにわかる。「わかりやすい描写」なのに対して、こちら12mmレンズの描写は、たくさんのレンズの描写を見ている“眼力の確かな人”でないとなかなか良さが判断できない(かもしれない)。「わかりにくい描写」とでもいうか。

 45mmレンズの描写は、あまりにもクッキリとしすぎていて「好き嫌い」を言う人が出てくる可能性もなくもない。12mmレンズの描写はといえば、そうした好きとか嫌いを超越していてるようにも思える。きわめて欠点の少ない描写だ ―― 操作性については「欠点」が多少あるけど、その話はいずれまた。
 コントラストもシャープネスもやや控えめにしたレンズ設計のようで、その描写は欠点もないかわりに「クセも特徴」も大変に少ない。だから、ごく平凡的な写りに見えてしまうのかもしれない。でも、12mmの写りはあらゆる撮影条件でほとんど破綻のない ―― ごく意地の悪い逆光状態で少しゴーストが出てしまうことがあるくらい ―― じつにヌケが良く高解像度で豊かな階調描写性のある画像が得られる。


 最短撮影距離は20センチ。そこまで近づけばF2の開放絞りでは24mm相当の広角レンズとは思えぬほど大きくボケる。そのボケには(開放F値で撮っても)口径食も球面収差も非点収差もコマ収差も、ほとんど見られず周辺部でもほぼ真ん丸なきれいなボケになる。ボケ味がきれいなレンズは、とにかくクセのない自然な描写になる。
 つまり、遠景でも至近でも撮影距離にかかわらず、開放でも絞り込んでも絞り値が変わっても、同じように写ってくれる「信用のできる」優秀なレンズだと思う。

 ということで、その12mmの一本だけを使って撮影をした“京都の写真”を、オリンパス・フォトパスの中のサイト、「OLYMPUS PRO PHOTOS」で見られるようにしてもらっている。
 やや広角24mm相当の単焦点レンズではあるが(この画角は使いこなしがちょっと厄介だけど)、描写がとっても自然でF値も明るいこともあって、遠い被写体から近い被写体、広い場所から狭い場所、明るいところでも暗いところでもあらゆるシーンで自由自在に気楽に撮れる。
 そんな“京都の写真”を20数枚 ―― すべてが12mmF2レンズ ―― ぜひ、ご覧になってはいかがでありましょうか。