使ってみたらすぐわかる進化

リコー・GR DIGITAL IV

 GR-DがII型からIII型にモデルチェンジしたときは、レンズが変わる、液晶モニターが大型化したという“大技”チェンジだった。とてもわかりやすいモデルチェンジで、実際、II型とIII型を比べてみたぼくの感想は、「II型ユーザーはIII型に買い換えた方がいいぞ」とまで、おせっかいなことを言ったり書いたりしたほど。
 で、今回もまた、III型からIV型のGR-Dモデルチェンジについても、同じようなことを言っている。また同じことを…と思われるかもしれないが、しかし、これはいまぼくの正直な感想だ。むろんIII型からIV型に買い換えるかどうかは当事者の「勝手」だ。もしぼくのせいで買い換えて、がっかりしようが落胆しようが、それはぼくの知ったこっちゃないです。オーンマイリスク。

 II型からIII型のチェンジは「カメラを見たらすぐわかる進化」だったが、III型からIV型の今度のチェンジは「カメラを使ってみたらすぐわかる進化」だ。III型とIV型を見比べただけでは進化の具合がわかりにくい。でも、新IV型は少し使ってみれば「ほほーっ」と誰もが感心することは間違いないだろう(I、II、III型を問わずGR-Dシリーズのユーザー限定だけど)。
 だから、現在GR-Dユーザーで、IV型がとても気になっている、しかしいろいろと都合もあって買い換えられないという人は、IV型で試し撮りを決してせずに遠くから眺めているだけにしたほうがいいでしょうね、老婆心ながらご忠告。


 III型ユーザーのぼくがIII型に抱いていた不満は、手ブレ補正機構がないこととローパスフィルターを使用していること、そして約1.5コマ/秒という連写速度の遅さだった。マゼンタレッドの色かぶりがする、発色がニュートラルではないことに不満を持っている人もいたようだが、ぼくはそれについては(ドンカンなのか)ほとんど気にならなかった。
 リコーの場合は、レンズ内に手ブレ補正機構を組み込む方式ではなく、じかに撮像センサー自体にブレ補正機構を組み込む方式をとっていたので、それをぜひGR-Dに使ってほしかった。II型からIII型になるときも大いに期待していたが大ハズ。手ブレ補正はぜひほしかったので、新IV型でそれが実現してとってもうれしかった。

 ローパスフィルターについては、オリンパスのXZ-1(ローパスフィルターなし)と撮り比べたときに歴然とした「差」を見せつけられて、せっかく素晴らしい描写のレンズなのにローパスフィルターが足を引っ張っているとぼくは確信したわけだ。

 以下のことはあとで聞いた話だけど、リコーの開発のメンバーもそれを重々承知していて、何度も、そして長期にわたりローパスフィルターを外すかどうか検討を重ねたという。結果、やはりローパスフィルターを取り去ってしまうことによる「問題」を見過ごすことはできなかったらしい。
 しかし、なんとかしなければならない、ということでIV型では“極薄”のローパスフィルター(もちろん高価になる)に変更してレンズの解像感をできるだけ生かすように努力をしたというのだ。同じレンズ、同じ撮像センサーを使いながら、III型よりもずっと画質が良くなったのは、ひとつはこうした理由もあったのだ。