愉しい愉しいモーションスナップショット

ニコン・Nikon 1 J1+1 NIKKOR VR 10~30mmF3.5~5.6

 Nikon 1には、いわゆるアートフィルターやデジタルフィルターのような、最近“流行”の自動画像加工機能が備わっていない。あれっ? どうしてだろうか、と不思議に感じるところがほかにもいくつもある。AEブラケット撮影の機能がない、とか、VRの初期設定がノーマルモードではなくアクティブモードだったり、とか、連続動体予測AFの撮影をすると5コマ/秒よりも10コマ/秒のほうがずっとAF追随性能が良かったり、とか、不思議なところの多いカメラだ。

 こうした不思議はともかくとして、しかし、いっぽうでNikon 1には注目すべき撮影機能や新しい機構が盛りだくさんある。新開発の1型サイズのCMOS撮像センサーも、1959年から続くニコンFマウント以来の新しいNikon 1マウントも、レンズ交換式カメラとしては初めての像面位相差AFも、フル解像の画像で60コマ/秒の連写機能も、ほかにもいっぱいあれもこれも、という具合に、じつにチャレンジャブルな試みを盛り込んだカメラでもあるのだ。


 中でも、Nikon 1を使っていて「これはおもしろいっ」と感心したのが「モーションスナップショット」だった。シャッターボタンを押すだけで、静止画と、シャッターを切った前後の約1秒間がスローモーション動画で記録される。これを再生すると静止画とスロー動画と音楽が組み合わせられて、いやいや、なかなか雰囲気のある映像に仕上がっている。見ていてめちゃ愉しい。

 このモーションスナップショットは、シャッターを半押しすると同時に動画がプリキャプチャーされ順次バッファーに貯め込まれる。ここぞっ、とチャンスにシャッターを押し込む。そこでフル解像度の静止画が撮れる。と同時に、動画はシャッターを切った前0.6秒、後0.4秒の合計1秒間がスローモーション動画として記録される。
 これを再生すると、スロー動画(約2.5秒)と静止画があわさって約10秒間の映像に仕上げられ音楽とともに「映写」される。再生モードのメニューで、モーションスナップショットだけのスライドショーを選べばスロー動画だけがつなぎあわさって、これがまたじつに雰囲気のある映像になるのだ。

 激しく動き回る元気なこどもの様子をモーションスナップショットでつぎつぎ撮っておいて、スライドショーにして見てみる。たったこれだけのことだが、じょうずヘタかんけいなく、おおっ、と感心してその映像に見入ってしまう。こどもでなくても、たとえば風にそよぐ木々や木の葉をアップやロングで撮ってそれをスライドショーで鑑賞、ってものいいですぞ。ただ、それを印刷物やこのブログで「体感」できないのが残念ではありますが。