新しいブランド「OM-D」

オリンパス・OM-D E-M5+M.ZUIKO DIGITAL12ー50mmF3.5~6.3 EZ

 オリンパスが大変にチカラを込めて作ったカメラだ。あまりにもチカラが入りすぎて少し空回りしている部分もなきにしもあらずだが、いやそれはともかくとして、とても良いカメラに仕上がっている。写りも良い。オリンパスファンならずとも、大いに注目し、機会があればぜひ手にして操作し、ぜひともファインダーを覗いてみることをおすすめしたい。
 とくにファインダー、EVFの見えの良さは秀逸だ。こう言っちゃナンだけどソニーのNEX-7やα77、フジのX-Pro1のEVFなどは、出直してきなさい、といいたくなるような、それほどに良い。

 E-M5は ―― オリンパスはこのE-M5を「OM-D」とよんでくれと言ってるが、どのようによぼうと、ここではぼくの自由にさせてくれ ―― PENシリーズとは別にOM-Dシリーズを立ち上げて、その第一弾となる機種である。
 このE-M5の、というよりも、たぶんOM-Dシリーズのいちばんの特徴(狙い)は「ファインダーを覗いて写すカメラ」を作ろうとしたことではないだろうか、と、ぼくはそう思うのだ。PENシリーズが、背面の液晶モニターを「見て」写すスタイルのカメラだとすれば、OM-Dシリーズは、かって一眼レフカメラがそうであったように顔の前にカメラを密着させファインダーを「覗いて」写すというスタイルのカメラを、ミラーレスデジタルカメラで作ろうとしたと言えなくもない。


 ところで、オリンパスは今回、このOM-Dという新しいブランドを周知徹底アピールさせるために涙ぐましいまでの努力をしている。
 PENシリーズを大切にしつつ、新しく生まれたOM-Dもまた、PENシリーズと平行してシリーズ化していかなければないわけだが、しかしながら今のところE-M5の1機種しかない。だからこそ、機種名を言うのではなく“将来性、未来性、拡張性”のあるシリーズ名を連呼しているのだろう。

 ぼくたちに配られたプレスレリーズにも機種名(製品名)である「E-M5」の名称はほとんど出てこない。「OM-D E-M5」でもなければ「OLYMPUS E-M5」でもなくとことん「OLYMPUS OM-D」なのである。
 うーんっと唸ったのは、先日、できあがったばかりだというE-M5のカタログを見たときだった。

 表紙には当然ながら大きな文字で「OM-D」だ。その下に小さく「OLYMPUS OM-D」。そして、その表紙をめくって、びっくり。表2(表紙の裏側ページ)が真っ白だ。まるでチラシの裏。その対向ページは、真っ白な地にぽつんっと「OM-D」の文字があるだけ。ほらこんな具合だ。
 ざっと30数ページのカタログにE-M5の文字の記載があるのは、表4(裏表紙)の仕様表の「製品名/型式」のところだけ。いや、だからといってどうのこうのではなく ―― オリンパスの気持ちはよくよくわかるし、その気持ちをくんでぼくもこれからはできるだけ「OM-D」とよぶようにしたい、と ―― でもしかし、OM-Dシリーズとして二機種目が出てきたとき、それぞれをどのように言っていくのだろうかなあと、それを老婆心ながら心配しいるだけですよ。