手抜きしないでね、ニコン

ニコン・D3200+AF-S NIKKOR 18ー55mmF3.5~5.6G VR

 D3200は、APS-Cサイズ(ニコン流に言えばDXサイズ)の撮像センサーで、約2416万画素もある“高画素カメラ”である。APS-Cサイズでこれほどの高画素カメラといえばソニーのNEX-7やα77、α65などがあるぐらい(こちらは約2430万画素)。ただし、どちらもCMOSセンサーであるが、画素数もセンサー実サイズも異なる。ソニーの機種はもちろんソニー製センサーだろうが、ニコンD3200のほうはそうではなさそうだ。

 デジタルカメラが高画素化することを“毛嫌い”している人たちが ―― ほんとうにワカったうえで毛嫌いしているのかどうか疑問だ、D800/D800Eを高く評価してるのを見れば ―― 、そんな人たちが、いつも非難しているような高画素の欠点はソニーの機種もこのD3200にも見当たらない。それよりもむしろ、高画素による利点のほうがクローズアップされているようにも見える。

 D3200の画質は良い(正確にピントを合わせてブラさないこと、そして回折現象の悪影響を避けるために絞りすぎないことは必須条件だけど)。標準ズームレンズの18~55mmと組み合わせてもタイヘンに良く写ることにも感心しましたよ。


 とはいえ、ソニーにしてもニコンにしても、「高画素センサーの利点」をまだまだ生かし切れていないのも事実で、これが残念なこと。私たちが、いま、高画素で受けている恩恵といえば解像力ぐらいか。わずかにソニーが高画素を生かした「オートポートレートフレーミング」の機能を取り入れたりしてはいるが、もっともっと別の機能も(高画素でなければできないような)ありそうな気もする。

 しかしこれは、必ず将来ブレイクスルーして、もっともっとカメラはおもしろくなるに違いない(と、期待)。ニコンにこそ、そうしたことにもっと積極的にチャレンジしていってほしい。

 しかしながら、このD3200は、ただ2416万画素にしただけ、と捉えられても仕方ない。言い過ぎかもしれないがニコンの“無為無策”という印象もなくもない。高画素を利用した便利で楽しい撮影機能など、ニコンならやろうと思えばやれるのに、そして、やれるだけの実力も知恵もあるはずなのにやらない。最近のニコンは、エントリー機種になるほどそうした傾向が見え隠れする。
 いままでは、「キヤノンの出し惜しみ」なんてぼくは言ってたけど、これじゃあ「ニコンの出し惜しみ、ニコンの手抜き」と言いたくもなるじゃないですか。