いぜん話はややこしいままだけど

シグマ・DP2 Merrill

 DPシリーズには、大別して小さな撮像センサーのDPシリーズと大きな撮像センサーのDPシリーズがある ―― 以下、ややこしいカメラなんだから説明もややこしくなるが許されよ。どちらもFoveon X3 センサー(CMOS)で、小さなセンサーの画素数は「約1400万画素」で、大きなセンサーは「約4600万画素」である。なぜ、画素数をカッコして書いているかは、キチンとした理由があるのだがそれをカンタンに説明する能力がぼくにはない。シグマのカタログを読んでもらうのがベストだろう(Foveon X3についての詳細は、DP2 MerrillのカタログよりもSD1 Merrillのカタログの記述のほうが丁寧でわかりやすい)。

 大きなセンサーのDPシリーズ(発売予定のDP1 Merrillも含む)のひとつが、このDP2 Merrillである。センサーサイズは23.5×15.7mmのAPS-Cサイズ判だ。新型Foveonセンサーである。一眼レフカメラのSD1/SD1 Merrillにも同じセンサーが使用されている。
 小さなセンサーのDPシリーズには、DP1XとDP2Xがある。旧型カメラであるがいまも販売が継続されている(もうすぐになくなる)。サイズはシグマがFoveonセンサーを採用し始めてから同じ20.7×13.8mmで、旧型Foveonセンサーである。言い方は悪いけど“どさくさにまぎれて”このふた回りほど小さなセンサーも、APS-Cサイズ判としてその仲間に紛れ込ませた。SD15にもこのセンサーを使用している。


 つまり、いまのシグマのデジタルカメラであるSDシリーズとDPシリーズには、Foveon新型センサーのカメラと、Foveon旧型センサーのカメラが“併売”されているというわけだ。
 この2系統のカメラは、DPシリーズであろうがSDシリーズであろうが、旧型Foveonカメラよりも新型Foveonカメラのほうが ―― 断定的に言うけれど ―― 文句なしに良い。数倍以上良い。画質もカメラとしてのデキも、なにもかもだ。

 とくにDPシリーズは、新型DPのDP2 Merrillでは、旧型DPよりも格段に良くなった。だがしかし、ぼくにとっては、旧型DPカメラを苦労して使っていたことを思い起こすと、まるで“悪夢”だったような気持ちさえする。新型DPカメラを使うたびに、シグマにいったいナニが起こったのだろうかと不思議になるほどに、DP2 Merrillのカメラとしての完成度は高い。

 ここで慌てて旧型Foveonカメラの(旧DP、旧SDシリーズを含め)弁護をしておくけれど ―― まだまだ旧型Foveonカメラを愛して使い続けている人も多いだろうから ―― ぼくはなにも根本的に旧型が悪いとかだめだとか言っているわけではない。誤解のないように。
 たとえカメラに裏切られても手ひどいめにあっても、じっと堪え忍ぶ忍耐とそれ相応の我慢強さを備えた人には、旧型Foveonカメラのほうがデキの悪い息子のほうがカワイイのとおなじで、いとおしく思え、その気持ちがいい写真をうみだすきっかけになるかもしれぬ(いまとなっては、ぼくはとてもそんな気持ちにはならないけど)。……弁護にもなってないか。
 次回につづく(予定)。