IXY と PowerShot、ここが違う

キヤノン・IXY430F

 キヤノンの新型コンパクトデジタルカメラのPowerShotの、とくに下位機種のAシリーズが限りなくIXYのデザインに似てきて、慌て者が見るとIXYと見間違ってしまうほど。という話を前回した。
 IXYシリーズのカメラと似ているのは「PowerShot A3400 IS」と「PowerShot A2300」で、とくにA3400が「IXY 420F」とそっくりさんだ。ちなみに、量販店での販売価格はA3400が約1万5千円、420Fが約2万5千円で1万円ほどの差がある。

 内蔵レンズはどちらも5倍ズームだけどA3400が28mmから140mm相当なのにたいして、420Fは24mmから120mmと少し違う。そのほかには、撮像センサーは同じ1/2.3型サイズで約1600万画素だがA3400がCCDで420FがCMOS、液晶モニターのサイズもドット数も違う。
 いや、なによりも「違う」のはその写り具合。ひらたく言えば画質。文句なしにIXY 420Fのほうが良い。外観やおもな撮影機能はほとんど同じなのに、ここまで画質が違うのか、と呆れるほど違う。A3400の画質は420Fに比べると相当に見劣りがする。1万円の「差」を体感実感した。いろいろと大人の事情もあってのことだろうけれど、そこまでやるか、という感じもした。


 だから、というわけではないが、「安い」「カッコいい」ということだけを最優先させてカメラやレンズを選ぶというのは、大袈裟に言うけれど、それなりのリスクを覚悟しなければならないということ。「安い」機種を買って使ってみて、写りが悪いぞ、と文句を言えるような時代じゃないぞ。カメラメーカーに責任はなにもない。オーンマイリスクだ。それを選んだ自分が悪い。いま、カメラもレンズも、コンパクトも一眼レフもミラーレスもそんなシビアな時代のまっただ中にあることを知っておく必要もある。(シビアなのは、なにもカメラやレンズなど写真関連のことだけでないですよ、おせっかいなことを言いますけど)。

 コンパクトカメラを作っている各カメラメーカーの最近の動向を見ていると、これが興味津々なのだ。いま、大きなターニングポイントにさしかかっていることを強く感じる。カメラの低価格競争からなんとか脱却しようとアイディアを絞り、策を打ち出してきているメーカーもカメラある。
 IXY 420FだってWi-Fiを内蔵させてスマートフォンとの連携を取るなど、新しい付加価値をカメラに盛り込もうとしている。ニコンのCOOLPIX S800cも同じくWi-Fi内蔵でスマートフォンに対応しているが、さらに一歩進んでカメラからダイレクトにネット上のサーバーに画像を送ることもできる。アンドロイドのOSを内蔵させていて、たとえば「LINE」などのアプリをダウンロードすれば内蔵のマイクを使って「電話」することさえ可能だそうだ(知人で実際にやってみた人がいた)。

 キヤノンやニコンといった老舗カメラメーカーが、こうした新規の策を講じているのだから、そのへんの技術には強いはずのソニーやパナソニックなどから、今後どんなにオモシロいカメラが出てくるか、愉しみでありますね。
 とかなんとか言ってるうちに、サムスンからスマートフォンにズームレンズをくっつけた“へんてこりん”なモノが出てきましたね。さすがにそれはやり過ぎで、グロテスクってな感じもしなくない。節操ってもんがカケラもないじゃないか。