PowerShotの新型S110と旧々型S95

キヤノン・PowerShot S110

 キヤノンPowerShotのG15もS110も、だいぶ旧型になるがS95も、同じように1/1.7型サイズのセンサーを使っている。しかし、センサーサイズは同じでもS95は約1000万画素のCCDだったが、G15もS110も約1210万画素のCMOSである。S95は2010年8月の発売、その翌年2011年11月にS100にモデルチェンジ、さらに昨年2012年10月に最新型としてS110が発売された ―― 発売年月なんてぼくが憶えているわけない、いましがたネットで調べただけだ ―― 。
 ほぼ一年ごとに"律儀に"モデルチェンジされている。S100が発売されるとS95が旧型になり、S110が発売されるとS100が旧型になる。…ナンだか昆虫が脱皮しているみたい(たとえがオカシイか)。

 デジタルカメラはフィルムカメラと違って、新型カメラは旧型よりも総合的な性能(機能や機構、操作性、画質)が向上する。必ず良くなっている。一部のコンパクトデジタルカメラで、新型になって高画素化され画質が悪くなったように感じることもなくもないのだけど、それは高画素のせいではな。レンズが原因。カメラの低価格化の中で生き残っていくために「安もののレンズ」を使わざるを得ず、だから画質が悪いだけのハナシだ。
 いや、そういう話は横に置くとして、最新型のS110と、いまとなっては旧々型となったS95とでは、いったいどれくらい画質が良くなったのだろうか、というのが本日のテーマ。

 その2機種を撮り比べてみたら、たった2年でデジタルカメラはこんなにも良くなるのか、というのがストレートな印象だった。比べたのは「画質」だけ。きっちりと定量化して評価したわけではない、ぼくのアバウトな視覚的評価での話だ。


 まずレンズの描写性能が違う。S95が28~105mm相当、S110が24~120mm相当と広角側にも望遠側にも広がっている。つまり高倍率化しているのだがレンズ性能が"格段"に良くなっている。画面中心部はそれほどの差はないけど周辺部の描写になると、S110はS95に比べると差が歴然としてくる。S110のほうがだいぶいい。

 ISO感度はS95がISO80~3200まで、S110は高画素化して画素ピッチも小さく狭くなっているのにISO80~12800まで設定ができる。S95のISO3200とS110のISO6400と比べてみたけど、文句なしにS110のISO6400のほうがいい。S95に見られる荒々しいノイズがS110にはまったくなく、ノイズのツブが揃っているし、色ノイズも少ないため色のニュートラリティーも高くヌケもよい。ダイナミックレンジも相当に違う。とくにシャドー部のディテール、ノイズに大きな差があってS110のほうが断然いい。

 というわけだけど、だからS95はだめ、S110に買い換えたほうがいいよ、なんてことを言うつもりは毛頭ない。いまS95を機嫌良く幸せに使っているなら、そのまま使い続ければいいと思う(ぼくもそうする)。たまたま新型カメラと比較したから、旧々型のS95が見劣りしただけで、カメラとして悪いわけじゃあない。
 これはS110 Vs S95に限ったことではなく、いまのデジタルカメラというものはそーゆーもんなのだ。とうぶんは、こうした結果はキヤノンに限らず他のメーカーのカメラでも見られるだろう(ずっと将来のことはわからんぞ、旧型のほうがヨカッタってことも)。