ディスタゴンタイプのカール・ツアイスレンズ

富士フイルム・X-Pro1+カール・ツアイス・Touit 2.8/12

 カール・ツアイス(Carl Zeiss)から、富士フイルムのXシリーズとソニーのNEXシリーズの2つのミラーレスカメラ用交換レンズが2種類が"新発売"されることになった。それぞれ「Xマウント」と「Eマウント」の計4本が用意されている。そのひとつが「Touit 2.8/12」で、もうひとつが「Touit 1.8/32」である。
 古くはともかく、最近のCarl Zeissブランドのレンズは、「ソニー製」、「コシナ製」などがあるが、いずれも販売元はソニーだったりコシナである。ところが、これらTouitレンズはCarl Zeiss自身が販売をおこなうという。

 「Touit 2.8/12」について(ヘンてこなレンズ名表記だ)コレを説明すると、「Touit」、これはツゥイートと読む(らしい)。ミラーレスカメラ用の交換レンズに付ける新しいシリーズ名称ということである。Touitには語源的な意味はあるが、どーでもイイので省略。「2.8/12」は「12mmF2.8」のこと。だから「1.8/32」は「32mmF1.8」だ。
 くどいようだけど、なぜ、こんな"わがまま"な表記をCarl Zeissだけがしているのか、そのへんのことはぼくは知らない(ナニか理由があるのだろうけどそれには興味もない)。


 レンズ名称にこだわるが、この「Touit 2.8/12」にはレンズ鏡筒にくっきりと「Distagon(ディスタゴン)」と「T*(ティースター)」が刻印されている。いままでのCarl Zeissの方式だと正式なレンズ名には必ず「Distagon」も「T*」も付けるはずなのに、しかし今回はそれをしていない。
 「Distagon」とか「T*」といえば、Carl Zeissレンズにとっては「権威の象徴」あるいは「水戸黄門の印籠」みたいなもんなのに。それよりも「Touit」のほうを売り出したかったのだろうか。
 ちなみに、もうひとつの「1.8/32」のほうは「Planar(プラナー)」と「T*」が鏡筒に刻印されている。

 さて、Xシリーズ、NEXシリーズのカメラはともにAPS-Cサイズ判のイメージセンサーを使用している。「2.8/12」の焦点距離12mmの画角はフルサイズ判換算で約18mm相当の超広角レンズとなる。「1.8/32」は約48mm相当の標準画角だ。
 この12mmF2.8レンズは、バックフォーカスが長く確保できるレトロフォーカス構造の広角レンズである。Carl Zeissふうに言えば、そのままDistagonレンズということにもなる。XシリーズもNEXシリーズもバックフォーカスの短いミラーレスカメラである。バックフォーカスの長いレトロフォーカスタイプ(Distagonタイプ)にする必要がないのに、「2.8/12」がそうしたのはなぜだろうか…。