オリンパスには不思議がいっぱい

オリンパス・E-P5 + M.ZUIKO DIGITAL 17mmF1.8

 E-P3からE-P5が進化した機能、初めて採用された機構などはいくつかあるが、その中で注目度の高いものとしては(ぼくとしては)以下の2つをあげたい。(1) 改良5軸手ブレ補正の採用と自動検知式の流し撮りISモード、(2) PENシリーズでは初の1/8000秒の高速シャッタースピード、である。

 5軸手ブレ補正はすでにOM-D E-M5で採用されているが、それをそっくりE-P5に移植したと考えればいいだろう。と、簡単に言ったけれど、じつはそうはカンタンなことではなく、狭い場所に複雑な機構を組み込むのに相当に苦労したようだ。
 ISのアルゴリズムもOM-Dから改良されたようで、とくに低速シャッタースピードでの手ブレ補正の効果がアップしているように感じた。たとえば50mm画角相当なら、1/4秒程度のシャッタースピードでブラさずに写せる。確率は70%以上だったから、こりゃあすごい。

 ただし、オリンパスのカメラのすべてに言えることだが、手ブレ補正(とAF)は効くときは抜群の効きの良さを発揮するのだが、ときどき少し不安定というか"気まぐれ"なところがある。このE-P5も、おやっ、と感じるときがなくもなかった。
 その、やや気まぐれなISとAFが改善されれば ―― ファームウエアのアップデートでナンとかすると期待している ―― 間違いなくトップクラスのカメラになるに違いない。ほんらいは高いポテンシャルを備えたカメラなのだ。


 E-P5には初めて「IS-AUTO」のモードが搭載された。ディフォルトではこれに設定されている。静止した被写体を写すとき、動く被写体を流し撮りするとき、つまり撮影シーンにかかわらずこのモードにしておくだけで最適なISが働く。斜め方向の流し撮り撮影にも対応していて、カメラが自動的にブレ方向を判断してISが最適に制御される。斜め流し撮りができる手ブレ補正であると公式に言ったのはたぶんオリンパスが初めて。

 ところが使用説明書には、このモードを「流し撮り補正」と解説してあって、静止画撮影には適していないと誤解してしまう。IS-AUTOは静止画撮影にも有効で、全方向の5軸ブレ補正が有効に働く。誤動作の恐れがないからこそ、ディフォルト設定されているはずだ。

 すなわち「IS-AUTO」は、何でも来いっ、のオールマイティーの手ブレ補正モードであるのに、なぜか、従来通りのIS-1(全方向ブレ補正 ―― 流し撮りには非対応)や、IS-2(縦ブレ補正 ―― カメラ横位置にしての流し撮り用)や、IS-3(横ブレ補正 ―― カメラ縦位置にしての流し撮り用)の各モードが選べる。
 いったいどんな状況でこれらに切り替えて使うのか、そこらへんがぜんぜんわからない。こうした"オリンパスの不思議"は、とくにPENやOM-Dのシリーズにはたくさんあって困るんだよなあ。