ニコン用とキヤノン用の交換レンズ

ニコン・D800E+シグマ・50mmF1.4 DG HSM

 このシグマ50mmF1.4レンズはキヤノンEFマウントとニコンFマウントがある。機会があったのでその両方を使ってみた。ついでに、シグマの旧型50mmF1.4も使ってみた。旧型と比べてみてもしょうながいのはわかってるけど(新型が良いのは撮るまでもなくわかる)、そこは人情(違う、か)、比べてみたくなるもんだ。
 旧型50mmは現85mmF1.4と比べたとき少しがっかりした記憶があるのだけど、…いや、そのことは先日書いたからやめとこう、川におぼれそうになっている犬を竹の棒で突くようなもんだ、気分的に。旧型50mmのことは忘れてください。




 新型シグマ50mmF1.4はキヤノン用もニコン用も絞りリングはなし。ボディ側から絞り値を設定する方式だ。ところが(またその話か、と思うだろうけど、許せ)Otus 1.4/55はニコン用には絞りリングがある。だから1959年のニコンFにも使用することができる。シグマ50mmは絞り値の設定がレンズ本体ではできないので、MFでピント合わせはできてもニコンFで使うことはできない。

 ところで、ニコン用レンズとキヤノン用レンズと、どちらのほうが作る(設計する)のが難しいか知っているだろうか。
 ダンゼン、文句なしにニコン用が難しい。シグマ、タムロンの設計者がクチを揃えてそう言っている。ニコンとキヤノンとどちらでも使えるように光学、機構の設計をするのが難しいのだ。ニコンには絞りを制御するメカ的な難しさもあるし、小さなマウント径、長いフランジバックというのも難しさの要因かもしれない。シグマでもタムロンでも、ニコンマウント用の発売が遅れるのはそのせいだ。

 小さなマウント径といえば、シグマは本来ならば「F1.4」ではなく「F1.2」のレンズを作りたかったのかもしれないが、ニコンFマウントのマウント径とフランジバックでは(まったく不可能ではないとは思うけど)AF対応のF1.2レンズを作ることは極めて極めて難易度が高いらしい。キヤノンは作れてもニコンはだめということは交換レンズの専門メーカーとしては困る。

 話をもとに戻す。新型シグマ50mmは色収差が大変に少ない。だからキヤノンボディ、ニコンボディのどちらと組み合わせても色収差についてはほとんど気にすることはないが、しかし色収差の強く出るレンズの場合、キヤノンボディとニコンボディとでは目立ち具合はだいぶ違う。
 最近のニコンボディはレンズのメーカーを問わず自動的に色収差補正をやってくれる(これは素晴らしい)。ところがキヤノンボディは自社のレンズでしか色収差補正はしない(フツーは当たり前のこと)。だからニコンボディで色収差が目立たなくても、まったく同じ光学系のレンズでも、キヤノンボディで撮ると色収差出まくりということもある。

 そのへんのことを知らずに、たとえばシグマやタムロンのレンズをキヤノンボディと組み合わせて、「色収差がある、いけないレンズだ」と記事に書くような100円ライターの言うことは信じちゃいけない(あ、キヤノンユーザーは信じていいです)。