新型D810の色調

ニコン・D810+D800E+タムロン・28~300mmF3.5~6.3 Di VC PZD(A010)

 すでに、ぼくの twitter ででも"つぶやいた"ことだけど、D810は、D800/D800Eに比べると、なにもかもがめちゃくちゃ良くなっている。以下の写真は、その一例。左がD810、右がD800E。

 D810の詳細については、ココか、@niftyのメールマガジンであらためて解説したい。本日は twitter の補足。




 いちいちこんなこと言うまでもないけど、どちらも設定モードはまったく同じである。ピクチャーコントロールはスタンダードで、AWBはオート1、レンズも同じだ。
 こうして比べてみると、左のD810のほうがいささか、ウソっぽく鮮やかすぎる、と見えなくもないが実物を見た色の印象はそのまま左のD810のほう。撮影した本人が言うのだから信じてもいいと思うぞ。
 右のD800Eの色調は「これぞっニコン」といえるもの。"色鮮やかな"木々を撮ったときに、いつもというわけではないが、ときどきこんなふうに転ぶ。もし仮にだけど、この2枚の写真を見て、オレは右のD800Eの色調のほうが「良い」と言う人がいるなら、その人はあほうですね。「好き…ョ」というならまだしも、ね。

(追記)
なんだか誤解している人もいるようだけど、左のD810の色は「記憶色」なんぞではない。ばかなことを言うでないぞよ。正真正銘、ほぼそのままの色だ。上の写真は、ぼくの事務所のベランダから写したもの。PCディスプレイに表示した色と見比べても、ほぼ同じ。右のD800Eの色はあきらかにヘン。たぶんAWBの安定性も大きく影響しているのだろう。そーゆーこと。


 ニコンの「色」が変わったのはD4sあたりからだ。色だけでなくヌケも大変に良くなった。従来から大転換をした。ニコンのユーザーは現状維持にこだわるコンサバティブな「気もち」を持った人が多いから、こんなふうに色調が違ってしまうと猛烈なクレームやブーイングが出てくるに違いない。
 そんなことはニコンの絵づくりを担当しているだけでなく、カメラ開発の人たちは充分に承知していること。しかし、来るであろう強い風圧を覚悟して、あえて一歩踏み込んで大幅な改良をおこなったことに、ぼくは大拍手を送りたい。色調を変えることにどれほど勇気がいることか、皆さん、そのへんのことわかってますか。

 もうひとつ、D4sやD810でいままでの大きく変わったのは露出だ。露出オーバーの傾向が顕著にあったのが(これも「ニコンの持病」のひとつ)、すーっとウソのようになくなっている。露出が大変に安定した。いままでは、ぼくはニコンのカメラを使うたびにマイナス補正をしょっちゅうしながら撮っていたが、D810ではその必要が激減した。

 …いや、このへんにしておく。新型D810について話ししだすとキリがなくなる。