D800Eのもったいないローパスフィルター

ニコン・D810+AF-S NIKKOR24~70mmF2.8G ED

 このニコン・D810については、@niftyのメールマガジン明日からの写真術で2回にわけて詳しく解説をしているので(1回めはD800Eの謎について)、ここではカンタンに触れる。




 D810の注目すべき新しい機能や機構はたくさんありすぎて、その中でいったいどれが"目玉"なのか迷ってしまうほど。ざっとD810のメニュー画面やスペック表をみただけでも、注目の機能(ぼくの、だけど)は30項目を越える。それ以外にも、ぼくには気づかないような隠れた機能や機構がいっぱいありそうな、そんなカメラだ。

 確かにベース(プラットホーム)となっているカメラはD800/D800Eではあるが、そのベースの上に乗っかっている部分はぜんぜん別ものである。ニコンのあるカメラ開発者が、「D800/D800Eの反省を踏まえてその改善に全力を尽くしたカメラ…」と言っていた。なるほどそういうことか、と納得する反面、こういっちゃなんだけど、D800/D800Eを買ってですよ、満足して幸せに使ってきた人たちに言わせれば「おれたちD800/D800Eユーザーはナンだったんだっ」と。
 でも、カメラもまたデジタル製品なんだから仕方ない、と諦めるしかない。

 ところで、これメールマガジンにも書いたことだけど、D800Eが使っていた光学ローパスフィルターっていったいアレはなんだったんだろうか。アイディアは素晴らしかったのだが…。
 いま、冷静になって考えてみると(冷静になるまでもないことなんだけど)、結果的には、あのD800Eのローパスフィルターはめちゃくちゃ無駄なことだったわけだ。大変に高価なフルサイズのローパスフィルターを使っていながら、その唯一無二の本来の役目をわざとなくしている。なんの役にも立たないのに場所を占拠しているだけ。まるで、軽量スポーツカーにエンジンを2つ搭載して、ひとつはダミーウエイトにしているようなもの、か。

 トコトン無駄な使い方。カメラ設計者としては(たぶん)大変に恥ずかし使い方だ。ニコンのカメラ開発者にとって、それをなんとかしたいと思い続けてきて、ようやくD810で懸案の目の上のたんこぶのようなローパスフィルターを取り去ることができた。で、ほっとして、がぜんやる気になったニコンの人たちが頑張って作ったのがD810ではないか。