「クラシッククローム」モード

富士フイルム・X30

 Xシリーズのカメラには画像仕上げモードの「フィルムシミュレーション」が搭載されている。このフィルムシミュレーションは、たとえばキヤノンでいえばピクチャースタイル、ニコンのピクチャーコントロール、ペンタックスのカスタムイメージ、オリンパスのピクチャーモードなどがそれにあたる。なお、オリンパスが始めてやりだしたアートフィルターのような画像処理仕上げとはまったく別もの。
 富士フイルムの画像仕上げモード(フィルムシミュレーション)の大きな特長は、フィルムメーカーならではのフィルム名を前面に打ち出して、そのフィルムの発色、描写特性に近い仕上げにしていることだ。




 そのフィルムシミュレーションに、新しく「クラシッククローム」モードが追加され、XシリーズのカメラではX30に初搭載された。今後に発売されるXシリーズの機種には順次搭載され、さらに今年12月に予定されているX-T1のファームウエアアップデートの追加機能にも加えられている。
 「クラシッククローム」は、富士フイルムのプレスリリースによる説明と使ってみたぼくの印象をまとめると、昔のカラーフィルムの色調や諧調を再現したもので、柔らかな階調、シャドー部の豊かなグラディエーション、控えめな色調が特徴といえる。
 昔のカラーフィルム…ということで「コダクローム調である」と紹介をしている記事を見たけど、それはぜんぜん違うと思う。コダクロームのようにコントラストも彩度も高くない。むしろアグファクロームに似ている。ヨーロッパふうの色調であるような印象だった。

 ここに、新しい「クラシッククローム」と、標準モードの「スタンダード」との比較画像を用意したので、ま、それを見比べてみるといいだろう。
 1つは花を写したもの。左がクラシッククローム、右がスタンダード。クラシッククロームのほうがアッサリとした淡い色調。もう1つは青空と木々の緑を写したもの。左がクラシッククローム、右がスタンダード。クラシッククロームのほうが、ほんの少しイエローに偏っているかな。右のスタンダードは木々の緑は透明感もあって鮮やかだ。

 光が強くてハイコントラスで色彩が鮮やかなシーン、たとえて言えばハワイのような景色ではクラシッククロームの良さが引き出せそうだけど、どんよりとした日本の景色ではむしろスタンダードのほうが向いているような気もしないでもない。