目立つぞぉ、このカメラは

シグマ・dp2 Quattro

 前モデルのDP2 Merrillに比べると(Quattroからdpと小文字表記になった)、その写りはだいぶ「一般向け、万人向け」になった。初代DPシリーズ、二代目DPシリーズの、やや"暴れ馬"ふうの、独特の個性がナリを潜め、すっかり大人っぽくなった。
 いかにもFoveonセンサーらしい、あの力強くてクセのある描写がdp2 Quattroには見られなくなって、ぼくとしてはそれが少し淋しい(わがまま、だけど)。




 このシグマ・dp2 Quattro(クワトロ)は、今年の春、横浜で開催された「CP+2014」で参考出品され、奇抜で意表を突くカメラスタイリングと、コンパクトカメラの概念からはみ出したようなボディサイズもあって大変に注目を集めた。
 6月下旬に発売され、そのころから数ヶ月にわたって使っているのだけど、うむ、なんと言えばいいだろうか、じつに「悩ましい」カメラなんですよ、これが。

 悩ましい、なんていうと誤解を招きそうなので急いで言い訳をするけど、dp2 Quattroのスタイリングがあまりにもハデ(目立つ、という意味)なので、持ち歩くにはそれなりの勇気を出さねばならず、そこが困ったこと、悩ましいことだった。
 始めて手にして、数日持って歩いてみただけで、いままでほとんど経験のないような「強い視線」 ━━ ナンだあのへんてこなカメラは、というような ━━ を感じて、それが気になって仕方ない(ぼくは写真を撮るときはできるだけ目立ちたくないのだ)。気になるのは、まったくもってぼく自身のせいであって、当たり前のことだけど決してdp2 Quattroのせいではない。

 ということは、逆に言えば、目立ちたい人注目されたい人にとっては、こんなにおもしろいカメラはないと思うぞ。そのdp2 Quattroに専用の外付けファインダーやレンズフードをセットして、それを首からぶら下げて歩いたりすれば(ぼくには勇気がないからやってないけど)、ゼッタイに注目度120%だろうね。