Xマウントレンズの「持病」

富士フイルム・X-T1+XF16~55mmF2.8 R LM WR

 以下の話は、富士フイルム・Xシリーズのカメラとレンズに馴染みのない人や、Xシリーズユーザーでも小さなことにこだわらない人にはわかりにくいかもしれない。
 Xマウントレンズの最短撮影距離のことだ。治せるはずの「フジの持病」の1つだと思う。

 まずこちらを見てほしい。16~55mmF2.8のスペック表の「撮影距離範囲」のところを切り出したものだ ━━ 「標準」と「マクロ」で最短撮影距離が違っている。
 この「標準」「マクロ」ってなんだ? というのが今日の話。




 ひとこと言い添えておくけれどXマウントの交換レンズ本体側には標準/マクロ切り替えのスイッチなどはない。じゃあこれは一体どういう意味かというと、カメラボディ側から標準/マクロの切り替えをおこなうのである。
 レンズ一体型のコンパクトカメラならいざ知らず、堂々たる交換レンズなのにボディ側からの信号で標準/マクロを切り替えて最短撮影距離を制御する。そんな交換レンズは他にはない。Xマウントレンズの独特の仕様だ。

 標準/マクロの切り替えをやっている理由はAFスピードの高速化のためだ。AFスピードを少しでも速くしようとして(XマウントレンズはAFが遅い遅いと文句言われてるからね)こうした切り替えをやっている。
 百歩譲ってこうした切り替え操作にガマンするとして(本心はガマンなんてしたくないが)、マクロモードでの撮影可能距離範囲の制限だけは許せない。ほんの一部のレンズでは切り替え操作なしで最短距離までピント合わせできるものもあるが撮影可能範囲の制限はつきまとう。

 16~55mmF2.8の撮影距離範囲の「マクロ」モードでは、「標準」モードの最短距離よりも短くなっている。それはイイとして、モンダイなのは「~10m」のほうである。つまりマクロモードに切り替えると10メートルの距離までしかピントが合わせられない。カメラボディ側からストップをかけているのだ(余計なコトするなっ!)。

 こんなばかなことはやめて欲しい、と富士フイルムには言い続けてきたのだが、ようやく、先日発表になった「X-A2」ボディから標準/マクロの切り替え機能がなくなった。よかった…。
 これで、すべてのXマントレンズが他のメーカーの交換レンズと同じように最短撮影距離から無限遠まで自由自在にピントが合わせられるようになったのだ。

 ただし現在のところ「X-A2」のみで可能な機能。ぜひ、ファームウエアのアップデートなどで他のXシリーズのボディでも制限解除するようにしてほしいですね。
 もしこれに興味のある人はCP+に行ったときに試してみるといいでしょう。