逆光でもほぼ不満を感じず使えるレンズ

キヤノン・EOS 5D Mark III+シグマ・24mmF1.4 DG HSM

 天気のいい休日の早朝、いつものように渋谷代官山あたりをぶらぶら散歩していたら、TSUTAYAの駐車場に数十台のマスタングが並んでいて、なにやらイベントがおこなわれていた。今年はマスタング(MUSTANG)生誕50周年にあたるらしくて、それにあわせて皆さん集まっていたようだ。いま流行のエコカーとは正反対に位置するクルマで、ハイパワーイコール正義、みたいなところもあるが、それはそれでいいんじゃないの。あちこちでドロドロドロとマッチョなエンジン音がしていて、ぼくはこうしたやんちゃなクルマ、好きですね。




 ニコン/キヤノンの24mmF1.4レンズにあって、シグマ24mmF1.4にないのは、いわゆるナノ構造の特殊レンズコーティングである。ニコンの「AF-S NIKKOR 24mmF1.4G ED」にはナノクリスタルコート、キヤノンの「EF24mmF1.4L II USM」にはSWC(サブ波長構造コーティング)が施されている。

 この特殊コーティングは、とくに斜め方向からの強い光に対してフレアやゴーストの発生を抑えて透過率を高めコントラストのある画像が得られるという特徴がある。このレンズコーティングは今後もっともっと技術革新が進んで高性能化し、それによりレンズの描写性能がさらに向上する可能性は大だ。とにかく特殊レンズコーティングは注目のレンズ技術のひとつである。ただし製法(蒸着ではなく塗布)が難しいこととレンズ組み立ての時の取り扱いがやっかい。

 ここで話が脱線するが、ニコンは当初、ナノクリスタルコーティング技術については積極的にかつ詳細に、その効用や仕組み、コーティングしている面などを説明していたのだが、あるときからぱたっと情報を出さなくなった。ナノクリについての取材も(基本的には)受け付けない。
 それに対してキヤノンはじつに積極的かつ開放的。SWCをレンズのどの面に使っているかを必ず公開している。ただしコーティングの製法についての詳細は黙して語らずだったが、つい先日とあるセミナーで、いままで秘中の秘とされてきた製法の一部について解説したほどだ。

 ところで、主要なレンズを製造するメーカーで、こうしたナノ構造の特殊コーティングをまだやっていない(できていない)のはオリンパスとシグマぐらいだ。

 というわけでシグマの24mmF1.4には最新の特殊コーティングが施されておらず、さて、逆光などでフレア/ゴーストがどれくらい目立つものかと、あれこれイジワル撮影をしてみたけれど予想していたよりもずっと逆光特性はよかった。
 フレアもゴーストもシーンによっては出ることは出ているが(上の写真でクルマのボンネットに反射する強い反射光のフレア/ゴーストは出てませんからね)、これくらいなら、ま、いいか、という程度(ただし個人差によりますけどね、ノイズ過敏症の人がいるのと同じくフレア/ゴースト過敏症の人もいるから)。