PENTAX K-3 IIの超解像撮影での注意点(前編)

リコーイメージング・PENTAX K-3 II+HD PENTAX-DA16~85mmF3.5~5.6ED DC WR

 K-3 IIの超解像モードで撮影するには ━━ 正しくは「リアル・レゾリューション・システム」というのだけど、それ、長くて舌を噛みそうなので以下、超解像モードとする ━━ 撮影時の設定にいくつかの条件があったり、撮影シーンにもあれこれ制限がある。つまり、あらかじめ決められた「所作」が必要。でないと期待したような超解像の画像が得られない。
 同じことは、オリンパス・OM-D E-M5 MarkIIに搭載されている超解像撮影機能 ━━ こちらの名称は「ハイレゾショット」 ━━ にも言える。

 K-3 IIやE-M5 MarkIIの超解像モードでは、センサーシフト方式の手ぶれ補正機構を利用して画素単位で、正確微細にずらしながら複数枚を連続撮影している。そうして得られた画像をコンポジット処理して解像感のアップした画像に仕上げる。

 連続撮影する複数枚の写真はズレのまったくない画像であること。わずかでもズレて写ってしまうと、コンポジット処理するとズレた部分だけ「ノイズ状態」になり画像が破綻してしまう。K-3 IIの場合は、画像のズレがないだけでなく露出もまったく同じでなくてはならない(E-M5 MarkIIでは多少の露出誤差は許容されるようだ)。




 いちばんイケナイのは画像がズレることだ。超解像モードで撮影をするときはカメラぶれも被写体ぶれも避けなければならない。
 画像のずれを防ぐ、つまりぶらさないために三脚を使う(手ぶれ補正は自動的にOFFになる)。カメラはしっかりと固定する。手持ち撮影は不可である(将来、可能になるかもしれないが……現状では不可)。
 複数枚を撮影するときにカメラが作動するメカニズムの震動 ━━ ほんのわずかなミラーショックやシャッターショックも避ける。

 ミラーレスカメラはハナからミラーショックの心配はないがK-3 IIはミラーありカメラ。ミラーショックを最小限にするために、露光時にミラー作動させないことだ。あらかじめミラーアップしておく。あるいはライブビューモードにすることでミラーはアップし固定状態になり露光時は作動しない。
 残るはシャッターショック。ミラーレスカメラでも同じ。そこで、 K-3 IIもE-M5 MarkIIも、メカ作動のない完全電子シャッター(ローリングシャッター)を採用している。両機種とも超解像撮影のモードを選ぶと自動的に電子シャッターになって、無音無振動で複数枚の連続撮影がおこなわれる。

 つぎに、被写体ぶれも避けなければならない。
 風にそよぐ木々の枝、流れる川の水面など、それらが動いて写った部分だけが細かな格子状のノイズとなって描写されてしまう。むろん、その部分は超解像画像にはならない。
 超解像撮影の被写体としては、画面内のすべてが完全に静止状態であることが理想だ。部分的にぶれたり動いたりすると、そこだけ画像破綻してしまう。
 カメラも被写体も「ぶらさない、ぶれない」ことに充分に注意をはらって撮影をすれば ━━ と、簡単に言うようだけど、このことがいちばんのポイントであり、いちばん難しいことでもあるのだが ━━ 期待以上の高い解像感、豊かな諧調描写力のある画像が得られる。

 そんな厄介なことをしてまで超解像モードで撮影する「価値」があるのか、と問い直されるとじつはぼくも困るけど…。