「受注販売」のレンズ

オリンパス・OM-D E-M1+M.ZUIKO DIGITAL ED 7~14mmF2.8 Pro

 ぼくは、まだかまだかと発売されるのを待っていた期待の超広角ズームレンズだった。ただし発売は少し先の6月下旬の予定。

 このズームレンズの実販価格はおおよそ15万円ほど。それほど高い価格のレンズでもないのに、しかし、こちらのズームレンズは「受注販売」となっている。受注生産ではなく受注販売。特殊なカメラやレンズで受注生産はなくもないが、受注販売なんてあまり聞いたことがない。受注生産は注文を受けて注文数だけ製造するスタイル。対して受注販売では、継続的に一定量の製造はおこなわれているようだ。

 お店に「これ欲しい」と注文をすると、それを受けてお店がオリンパスに伝える。オリンパスに在庫があればお店を経由して注文した人にわたる。注文してから数日かかることもあるかもしれない。もし在庫がなければ完成した製品できあがってくるまで、お店も注文した人も、しばらく待ってなくてはならない。運が悪ければ数週間待たなくてはならない。
 とにかく、お店に行って「コレ頂戴」と言ってすぐに買って持って帰ることができないレンズであるようだ。




 そんな厄介な「手続き」をしてまで買うべきレンズなのだろうか、と問われれば「うん」とぼくは自信を持って返事ができる。とにかくすごく良く写る超広角ズームレンズなのである。期待を裏切らないレンズと言っていいだろう。
 F2.8の開放絞り値で、7mmで写しても14mmで写してもほとんど不満も感じないほどの高い描写力。とくに画面周辺部の写りの良さには感心した。コマ収差や非点収差といった超広角系レンズではとくに画面端っこで目立ってくる悪玉収差が ━━ 収差に悪玉も善玉もないが ━━ ほんとに少ない。

 しいて欠点を言うとすれば、逆光シーンで、特定の条件にハマるとゴーストが目立つこと。一緒にフレアも出てくる。しかし逆光シーンで撮影しても、運がよければゴーストもフレアもほとんど目立たないこともあるし、順光ならクリアーで透明感のある写真が撮れる。逆光で撮影するときだけ、ちょっと気をつけてフレーミングすればいい。
 でもねぇ、ゴーストは、あの光が反射してできる連続した大小の"玉"こそが、光の強さが表現できて逆光らしく、そこがイイのだ好きなのだ、という人もいるから、いちがいにゴーストはイケナイものだ、欠点だ、とは言えない(困ったもんだ…)。

 画面周辺でも点が流れずに、ぼけずに点としてきちんと写る。これが7~14mmズームの最大の特長だろう。超広角ズームレンズの中で、画面端でも「点が点に写る」実力を持ったレンズはそれほど多くはない。歪曲収差は画像処理でうまく処理して補正しているからまったく気にならない。