Proシリーズの初の単焦点レンズ

オリンパス・OM-D E-M5 MarkII+M.ZUIKO DIGITAL ED 8mmF1.8 Fisheye

 M.ZUIKO DIGITALレンズの最高級ブランドである「Proシリーズ」としては、初めての、そして現在のところ唯一の単焦点レンズである。魚眼レンズとしては秀逸である。あまたある魚眼レンズの中で、描写性能は文句なしのトップクラスのレンズだ。
 しかし、初の単焦点Proレンズがこうした特殊な魚眼レンズだったというのが奇妙だ。もっと一般的な画角のレンズを期待していた人も多かっただろう。たぶんオリンパスも、多くのユーザーのそうした気持ちは承知の上だろうが、でも、なぜ、あえて魚眼レンズだったのだろうか。そのへんがぼくにも、イマイチよくわからない。




 魚眼レンズ(フィッシュアイレンズ)には2つのタイプがある。ひとつは、四角い撮影画面にほぼ内接するように180度またはそれ以上の超々広角範囲が円形に写るタイプ。円形の画像の周囲は露光されないから真っ黒になる。これを全周(円周)魚眼レンズとか、丸く宙に浮いたように写ることからシャボン玉魚眼レンズともいう人もいる(…ぼくのことだ)。
 もうひとつは画面の四隅まで隙間なくいっぱいに写るタイプ。同じく超々広角画角の強い直線歪みのある画像になる。これを対角線魚眼レンズという。オリンパスの魚眼8mmProは、その対角線魚眼レンズである。

 このオリンパスの魚眼8mmProレンズには特徴が3つある。
 1つめ。開放F値がF1.8という大口径レンズであること。従来の魚眼レンズではF2.8がもっとも明るいF値だったがそれよりも1段ぶん以上明るいレンズということになる。
 2つめ。画面中心部から周辺部まで描写が均一で優れていること。7~14mmF2.8Proレンズと同じく、画面周辺部でも点像が流れずに点が点に写るという実力を備えている。F1.8の開放絞り値での描写性も大変に高い。

 3つめは、最短撮影距離が極めて短く、レンズ前面から数センチまで近づいて撮影が可能であること。カタログのスペック表を見ると最短撮影距離は撮像面から12センチとある。そのときレンズ前面からは約2.5センチの近接となる。ところが実際にはレンズ前面から約1.5センチほど近づいてもAFでピントが合わせられる。実質的には最短撮影距離は11センチぐらいと考えておいてもよいだろう。
 こうした至近撮影でF1.8絞り値で撮影すれば、魚眼レンズとはとてもとても思えないようなぼけを生かした画像になる。