X-T10を使ってみて、X-T1の良さを再認識

富士フイルム・X-T10+XF55~200mmF3.5~4.8 R LM OIS

 X-T10の、X-T1と比べての特長は、(1) X-T1と同じ画質クオリティ、(2) 小型軽量、(3) ストロボ内蔵、(4) 最新型のAFシステム搭載、(5) 完全AUTO撮影モードの搭載、(6) X-T1よりも約5万円ほど低価格、といったところだろうか。
 (4)の新AFシステムについては、数日後に無料配布されるX-T1用の新しいファームウエア(Ver4.0)をインストールしてバージョンアップすれば、X-T1はそっくり「最新型カメラ」に生まれ変わる。

 つまりX-T10は、画質、AF性能についてはX-T1と同等の優れた実力を備えた小型軽量の低価格な ━━ といっても約10万円ほどするのだけど ━━ カメラということになる。




 ボディ上下はマグネシウム合金。ボディの前後カバーはプラスチックだが、そのほとんどがラバーや液晶モニターで"隠されて"いるので「オール金属カバーのカメラだ」と言われても納得してしまうほど上手に仕上げている。
 プラスチック素材を採用しているため防塵防滴仕様にはなっていない。金属と違ってプラスチック素材は強い力を加えられたときなどにたわんで、わずかだが隙間が出てしまうことがある。その対策をほどこして防塵防滴仕様にするのにはコストもかかるしボディサイズも大きくなってしまうからだ。

 ファインダーの視認性はX-T1に比べると、残念ながら"だいぶ"見劣りがする。X-T10とX-T1の両機種を交互に覗き比べると違いがはっきりとわかるほどだ。X-T10からX-T1に持ち替えてファインダーを覗いたとたん、「おおっ」と声が出るほど違う。T1のそれは画面は大きいしクリアーだし、レスポンスもだいぶ高速な感じがする。
 ただし、X-T10だけを使って撮影しているぶんにはファインダーの視認性などにほとんど不満を感じない。しかしサブカメラとしてX-T1と一緒に使っていると相当の違和感があるのは事実だ。
 
 連写スピードはT10もT1も最高約8コマ/秒で同じだが、連写記録コマ数がだいぶ違う。JPEGの場合だがT1は約47コマ、対してT10は約8コマ。これはバッファメモリの量が異なるからだ。
 この記録コマ速度は最高8コマ/秒の高速シャッタースピードでの連写モードの時で、たとえば1/60秒や1/30秒のやや遅めのシャッタースピードで高速連写モード撮影をすると、T10だと20数コマ以上撮影することもできる。
 内蔵ストロボは、デザインも性能も素晴らしい。富士フイルムはコンパクトカメラもそうだが、ストロボの調光がじつにうまい。一般的に至近距離でストロボ撮影するとオーバー傾向になりがちなのだが、富士フイルムのストロボ調光はそうした失敗が大変に少なく安心して至近でのストロボ撮影ができる。

 もし、いまT1を使っていて、「サブカメラ」にもう一台ほしいなあ、と思っておられるならば、T10よりも多少ムリをしてでもT1のほうを選んだほうが、のちのち後悔しないと思いますね、老婆心ながら。