変えないモデルチェンジ

リコーイメージング・GR II

 約2年ぶりのモデルチェンジ。
 しかしフルモデルチェンジではない。「GR不変のアイデンティティ」をキープしての、いかにもGRらしい少しだけのモデルチェンジ。こうしたマイナーなモデルチェンジをGRは、フィルムGRからデジタルGRまで20年近くも続けてきている。時代に流されず、ゆっくりと、少しずつモデルチェンジをして「新しいGR」になってきた。
 それでイイのだ。GRとはそういうカメラなのだ。




 モデルチェンジしたGR IIではWi-FiとNFCを新しく内蔵させた。
 そんなモンいらない、と不満を持つGRユーザーもいるだろう。それよりもAFのスピードアップやもっと高感度でも撮れるようにしてくれよ、と。
 確かにぼくもそのとおりだと思う。GRを使ってWi-Fiの活用の機会はほとんどないし、いわんやNFCなんて、ぼくはAndroidのスマホもタブレットも持っていないからなんの役にも立たない。
 どうせなら、NFCよりもBluetooth Smartがほしかった。NFCは機器同士を互いをタッチしなければならないが、Bluetoothなら数メートル離れたところから電源のON/OFFなどもできる。あとはWi-Fiにまかせればいろんなコトが遠隔操作できるじゃないか。…いや、ま、いいか、Wi-FiやNFCを新しく組み込まれても、GRらしさはなにも損なわれていないのだから。

 くどいようだけど、AFスピードの改良だけでもしてほしかった。
 と、思うのだけど、コントラストAFはイメージセンサーからの読み出しスピードに依存するところもあるから、同じセンサーを使っている限り目に見えるような進化は難しいのかもしれない。それに、レンズ。AFのために動作させるレンズ群の見直しなどをしないと、そうそう高速AFは難しいのだろう。
 しかし、そこはそれ、なんとかがんばって、ほんの少しでもいいから「おっ、AF、良くなったね」と言ってみたかった。

 高ISO感度の画質、ノイズの具合だけについて言えば旧GRとほとんど同じ。しかし、高感度画像の色かぶりが新GRでは大幅に改良された。シーンによってはグリーンかぶりすることがあって、それは古くからのGRシリーズの"悪いクセ"のようなものだった。
 とくに、高ISO感度になるほどグリーンかぶりが強く出る傾向があったのだが、それが新型GR IIではキレいに消えてとてもニュートラルな色調になっている。そのことは旧GRと新GRを撮り比べてみればサルでもわかるほど違いがはっきりとしている。