上品な描写のレンズ

富士フイルム・X-T1+XF90mmF2 R LM WR

 約1ヶ月の夏休みを終えたら東京はすっかり涼しくなりました。




 フジのXシリーズ用交換レンズは、どれもこれも素晴らしいレンズばかりでハズレがない。発表されたり発売されたXFレンズを使うたびに、いつも感心させられる。
 Xシリーズ用の交換レンズには「XF」と「XC」の2つのラインがあるがレンズ性能なら文句なしに良いのはXFレンズのほうである。いや、この言い方は誤解を招く。XCレンズの性能が悪いという意味ではない。XCレンズはプラスチックの鏡筒仕上げだったりして、より低価格を狙ったレンズなのだが、その写りは十分に合格点だと思う。いわゆるコストパフォーマンスに優れたレンズ。価格のワリにはとっても良く写る。でありますが、Xシリーズの交換レンズをせっかく買うのであればXFレンズのほうがゼッタイに良い、と、そういう意味だ。

 最近はどこのメーカーのレンズも性能が良くなってきている。魅力的なレンズも多くなっている。それは富士フイルムだけに限らないことだけど、でもそうした中で、フジのXFレンズシリーズだけが「アタマ1つか2つ」飛び抜けている感じがする。
 いまXFレンズは単焦点レンズをメインに15本ほどラインナップされているが(XCレンズはズームのみ3本)、単焦点レンズの良さは言うに及ばずズームレンズ(5本)も素晴らしい実力を持っている。とにかく、ぼくはフジのXFレンズのどれもが大好きで、だから、その15本のすべてがわがレンズ棚の上に並んでいる。
 …いやあ、イカンなあ、フジのXFレンズについてあれこれ話をし始めればきりがなくなるので(裏話やエピソードがいっぱいあるのだ)、それはやめて、XFレンズの最新型であるXF90mmF2の話に移る。

 この90mmも素晴らしいレンズだ。描写がとても上品。ピントの合ったところは切れ味鋭い感じだが、ぼけた部分はナチュラルでふんわりと柔らかく、そのコンビネーションが画像を上品に仕上げている。
 135mmに相当する画角で、オーソドックスな中望遠レンズになる。最短撮影距離が60センチと短いこともこのレンズの魅力のひとつ。レンズ全長が約10センチだから、レンズ先端から被写体まで50センチそこそこまで近づける。135mm相当の望遠画角だから(インナーフォーカスなので近接時の実焦点距離はすこし短くはなるが)はがきの半分ぐらいサイズなら画面いっぱいにクローズアップができる。撮影していてほとんどストレスを感じないレンズでもある。