画角14mm相当レンズ内蔵の防水コンパクトカメラ

ケンコー/トキナー・DSC 880DW




 ここに紹介するデジタルカメラは、あらかじめ2つのことを承知した上で読んでもらいたい。エクスキューズありのカメラ。
 1つは、すでに生産終了してしまって、現在ではケンコー・トキナーでは扱ってない。ただし市場在庫がまだあるようで、インターネットなどで調べてみれば入手可能だと思われる。
 もう1つは、やや上等なおもちゃカメラ程度の性能であること。描写性能がどうとか操作性がなんだとかコムツカシイことは言わない。その写りは、2~3年前の携帯電話だとかスマートフォンに内蔵のカメラとほぼ同等と考えればいい。そこんところを承知すれば、こんなに愉しいカメラは他にはない、と思う。知る人ぞ知る、2013年夏に発売されたレンズ固定式のコンパクトデジタルカメラである。

(1) 14mm相当の超広角レンズ内蔵
(2) 水深3メートルまでの防水機能
(3) 液晶モニターを前面と背面に2つ搭載
(4) 動画撮影中の「一旦停止」機能
(5) 実販価格は7~8千円以下

 この5つこそが880DWの大きな特長であり魅力である。
  イメージセンサーは約800万画素の1/3.2型CMOS。多くのコンパクトカメラに使用されている「1/2.3型」ではない。携帯やスマホ並みのセンサーである。
 内蔵レンズは1.8mmF2.8の単焦点である。しかしF2.8と明るい。そしてここがイチバンのポイントなのだが、14mm相当という超広角をカバーするレンズなのである。14mm相当もの超広角画角が写せるコンパクトデジタルカメラなんて、この880DW以外にはない(たぶん)。

 AFではない。MFもできない。ピント合わせは固定式である。広いパーンフォーカスを利用して、最短撮影距離の約15センチから無限遠まで、ピントのことを考えずに撮影を愉しむカメラである。
 描写性能は、はっきり言って良くない。良くはないが、ぼろかすに言うほど悪くもない。ピント固定式にしては画像全体はよく解像しているが、フレアっぽくてヌケの悪い印象。歪曲についても色調についても、笑ってすませること。ISO感度はオートのほか、ISO100、200、400、800が選べるし、WBもいっちょ前にあれこれ設定が可能。それだけでも、たいしたもんだ。バッテリーは単4型乾電池が2本、メモリーカードはmicroSD。

 液晶モニターは背面と前面に2つのデュアルモニター。背面には2.7型、前面には1.8型で前面モニターを利用すれば、超広角だから容易に数人と一緒に「自分撮り」することもできる。ただし、この液晶モニターの見え具合も、ま、ナンである。とくに前面モニターのほうは「なんとか見える」という程度である。
 ストロボも内蔵している。はたして14mm超広角をカバーするのだろうか、と疑って撮ってみたが、意外や画面周辺部までよくカバーしていた(これには感心、ただし2メートルより近づいて撮るとだめ)。1/3EVステップでプラスマイナス2EVまで露出補正も可能である。
 これらに加え、水中3メートルまでの防水機能(言っておくが「防滴」ではないぞ)を備えている。くどいが水中撮影もできるんだぞ、このカメラ。さあ、どうだ。
 ほら、こんなカメラだ