キヤノン・コンパクトデジタルカメラのラインナップ

キヤノン・PowerShot G9 X




 キヤノンのコンパクトデジタルカメラには、「PowerShot」と「IXY」のふたつのシリーズがある。
 かっては、PowerShotはおもに海外市場に、IXYが国内向けにウエイトを置いた製品作りをしていた。コンパクトカメラ全盛期には、PowerShotは一般ユーザーに使いやすさと手ごろな価格に重点を置いていて、IXYのほうは小型で高級な仕上げと優れた外観デザインをテーマにしてきた。とくにIXYと言えば(国内市場では)キヤノン・コンパクトデジタルカメラのイメージリーダーでもあった。

 それがいつ頃からか、IXYがすっかりムカシのPowerShotのように「無個性低価格一般向け」カメラとなり、かっての「栄えあるIXY」のイメージはほとんどなくなってしまった(ように、ぼくには感じられる)。
 IXYとPowerShotのブランドイメージが逆転してしまったかのようで、古くからのIXYファンであるぼくとしては、いささか淋しいものがある。

 ところで、いまあらためてキヤノンのホームページを見てみたら、キヤノンはたくさんのコンパクトカメラをラインナップしていて販売中なのだ。コンパクトデジタルカメラの将来は暗い、などどぼくは言ったがそれほどのことはないのか。
 PowerShotシリーズには12機種、対してIXYシリーズは4機種あって合計が16機種。まだまだキヤノンは頑張っておるのだなあと見直した。
 ということは、コンパクトデジタルカメラの市場はまだ充分に余裕があるのだろうか、それとも止めるに止められず市場の「場所取り」のためにずやむなくラインナップを揃えているのか、うーむ、そのへんの事情はよくわからん。

 とくにPowerShotシリーズが元気だ(カラ元気、かも)。そのPowerShotはいまやキヤノンのコンパクトカメラのイメージリーダーとなっている。高級高性能型の「G」シリーズには新型のG9 XとG5 Xが加わって5機種ある。ほかにも、高倍率ズーム内蔵の「SX」シリーズにはスリム型が2機種、一眼レフカメラスタイル型が3機種ある。加えて、シリーズ化はしていないもののニューコンセプト型にN2が、防水型にD30がそれぞれ1機種づつあるといった具合だ。ただし、どの機種も従来型コンパクトデジタルカメラの「殻」の中に閉じ籠もっているように感じなくもない。
 こんなにたくさんの"いつかどこかで見たような"機種をラインナップして、いまこの時代に、思ったように売れているのだろうか、これからも売れ続けるのだろうか、と少し心配になりますね。

 話があっちこっちに寄り道して、かんじんのPowerShot G9 Xまで今回もたどり着かなかった。次回こそ(たぶん、明日)それについて触れたい。