PowerShot G5 Xを「一番」としてすすめた理由

キヤノン・PowerShot G5 X




 PowerShot Gシリーズの中でG5 Xが、ぼくが「一番」としておすすめする理由は、コンパクトデジタルカメラとして必要な機能(機構)が備わっていて、必要な条件(大きさ軽さのバランス、操作性の良さ)をほぼ満たしているから。ただし、あくまでキヤノン・PowerShot Gシリーズの中で、という限定条件付きだけど…。

 視認性の良いEVFを内蔵、バリアングル式は残念だが可動式の液晶モニター、約2000万画素の1.0型センサー、F値の明るい24~100mm相当のズームレンズ、クリップオンタイプのストロボなども使えるアクセサリーシュー。G9 XやG7 Xと比べるとボディサイズや外観のスマートさにやや欠けるけれどコマンドダイヤルや十字キーもあって操作性は良い。
 写りについては、まったく不満はない。よく写る。
 メニューのGUIもそうだが、カメラ操作方法のほとんどはレンズ交換式EOSシリーズに似せているから、同時使用してもほとんど違和感がない。
 内蔵ストロボも一眼レフの内蔵ストロボと同じくファインダー(EVF)の真上、レンズ光軸上にある。ウマくコンパクトに収納させている。

 ところで、キヤノンのコンパクトカメラはずっと古くからそうだが、内蔵ストロボ発光部の位置にはかなりこだわっている。他社の多くのコンパクトカメラが、配置スペースが確保できないなどの理由でグリップ側(カメラに向かって左側)に安易に平気で発光部を設けたりしているのに対して、キヤノンはとことんグリップ側とは反対側(カメラに向かって右側)にレイアウトしている。どんなに小さなカメラでも必ず向かってレンズの右側(またはレンズ光軸上)にある(PowerShot D30のような"特殊"カメラは別だけど)。

 グリップ側にストロボ発光部があると、小さなカメラだととくにそうだが、つい不用意にを握ったりすると指先で発光部を隠してしまう。それを避けようとすると、こんどは安定したカメラグリップがしにくくなる。そんなコンパクトカメラが多い中、キヤノンのカメラだけいは違った。
 話が横道に逸れたついでにもう1つ言えば、ストロボ発光部が右側にあるメリットは縦位置にカメラを構えたとき。一眼レフではシャッターボタンを上にして構える場合が多いが、コンパクトカメラではシャッターボタンを下にして構えることが多い(いやそうじゃないおれは逆だ、という人がいるだろうが少数派だね、たぶん)。

 発光部がグリップ側にあると、シャッターボタンを下に構えたとき、ストロボ光は下から発光して不自然なフットライティングになる。グリップ反対側に発光部だと、そうした不自然さは避けられる。
 G5 Xのストロボ発光部がレンズ光軸上にレイアウトされたのは、おそらく操作ダイヤルの配置を優先させたのも理由のひとつだろう。結果的に、とてもいい場所にレイアウトされた。

 G5 Xは実際に使っていて感心したことは、新型カメラにありがちな戸惑いがまったくなかったこと。使用説明書を読む必要もなく、いままで使い慣れてきたカメラとかわらずスムーズに使えたことがよかった。価格はやや高め、外観スタイルも無骨、とくに「コレ」といった特徴はないけれど、カメラとしてのツクリもいいし、安心して使える良いカメラだと思う。